末広がりの、8並び。いよいよ本日、北京オリンピックが、 正式には、第29回夏季五輪・北京大会が、開幕した。 ここに至るまで、さまざまな物議を醸してきただけに、 予定通り開幕を迎えられたことを、心から安堵するとともに、 開催期間の無事盛会を祈る思いでいっぱい、だ。 その、開会式。テレビの前で、釘づけになった。 考えてみると、こうして、ゆっくり開会式を見るのは、社会人になってからは、初めて、だ。 「鳥の巣」でおなじみの、国家体育場がメインスタジアム。そこをめざして、郊外から、足跡をかたどった仕掛け花火が上がる。 1歩、2歩、3歩・・・。足跡は、北京の夜空をまたぎながら、「鳥の巣」に近づいていく。 到着すると、巻物をかたどった舞台が現れた。 歓迎儀式が、始まった。その最初のメッセージは、 “朋有り、遠方より来たる。亦た楽しからずや”。 おー。 孔子の論語、ではないか。高校時代、漢文で習ったぞ。 この、かなりイケてる、演出センス。プロデューサーは、誰ぞ? と思っていたら、すかさず、アナウンサーから解説があった。 “今回の演出は、中国映画界を代表する、あの、張芸謀(チャン・イーモウ)監督が担当されました。” なるほどー。 映画「初恋のきた道」の、大ファンである私としては、どーりで、なのであった。 巻物はクルクルとほどけ、巨大な舞台となり、文字を、つまり文明を得て以来の、中国5000年の歴史絵巻が次々に展開されていった。 1つ1つ綴るとキリもないほどに、中国の威信をかけた、一世一代のショーを、堪能した。 参加選手は、204カ国・地域から11,193人。参列の国家元首や首脳は、80カ国以上から。 いずれも、五輪史上最多、だそうだ。 加えて、91,000人!の、大観衆で埋め尽くされた、この「鳥の巣」から、 超大国・中国が、今、大きく羽ばたかんとする心象を持った。 眠れる獅子、ついに、立てり。 世界の中国に対する認識は、今日を境に、一変するのかもしれない。 そんな中、わが日本選手団は。 旗手を務める、卓球女子の福原愛ちゃんを先頭に、23番目に登場、だ。 すばらしい笑顔、笑顔、笑顔。そして、明日からは、真剣勝負。 県勢の、7人の侍、もいた。悔いの残らない大活躍を期待したい、と思う。 今回の、北京五輪のスローガンは、「一つの世界 一つの夢」。 テレビにかじりつきながら、どんなに微力であったとしても。 スポーツを超えて、それを国際社会に実現していく、そんな時代を創り、拓いていかねば、と、決意した。 ��写真は、県庁に掲げられた県勢選手の応援懸垂幕。)