議会質問

皆さまの声を
県政に、
カタチに

防災対策に万全を

  • 2021年 2月定例会(3/5)

    テーマ若者・女性に輝きを

    管工事業における人材育成と確保について(2021年2月定例会)

    管工事業における人材育成と確保について、お伺いします。 今年初め、異例の寒波により、水道管の凍結が南予を中心に相次ぎました。水道管が凍って水が出なくなったり、設備が破損して漏水が生じるなど、地元の皆様には極寒の中、不便な生活を強いられ大変ご苦労をなされたことと思います。 振り返れば3年前、西日本豪雨の際、宇和島市では浄水場が壊滅的な被害を受け、約1か月にわたり断水が続き、私たちが生きていく上で、“水”というものがどれほど重要か、痛感させられました。 また、近年、気候変動の影響で自然災害が激甚化、頻発化する中、県として様々な次元から“水の確保”という問題に向け備えていく必要があります。 その意味では、迅速な災害復旧を含め、日頃から、水道管路の維持管理にご尽力頂く事業者の方々が果たす役割は大きく、あらためて敬意を表したいと思います。 昨年、全国管工事業協同組合連合会が「所属員企業の経営に関する実態調査報告書」をまとめましたが、その中の「愛媛県編」によりますと、事業経営の先行きや人材確保、事業継承の見通しが不透明で、将来にわたる本県の“水の確保”に向けて極めて深刻な現場の状況が見えてまいりました。 まず、本県の管工事業界は、全体の約8割が従業員数1桁で、最も多いのは2名~4名、資本金では約4割が500万円未満という、正に“小規模経営体”を中心に構成されており、半数以上の企業で15-34歳の若年従業員が不在で後継者が未定、そして不足する人材は定年退職者を活用して凌いでいるという、事業の継続が危ぶまれる状況にあることが判明しました。 一方、若年人材については約4割がハローワークを通して確保している他、 縁故などの人づてが約4割、学校への求人は約1割と少なく、“人材供給のしくみ”が業界として十分に構築できていないことも浮き彫りとなりました。 このことについて私は、直近では2017年より累次にわたり本会議で取り上げてまいりましたが、その後も、自然災害が毎年のように頻発する中、管工事業における人材の育成と供給に関する体制整備をより急ぐ必要があると、痛切に感じてなりません。 本県の実業高校には、専門的な技術を学ぶことができる学科が数多く設置されており、卒業生は高校で学んだ実践的で高度な技能や技術を生かして、地域産業や地元企業など幅広い分野で、産業・社会を支える人材として活躍されております。 しかしながら、管工事業については、県内に専門で学べる実業高校はなく、専門学科で学ぼうとすれば、広島や岡山など県外へ進学することとなり、先ほどの実態調査報告でも明らかなように、現役技術者の高齢化と若年入職者の減少により、すぐれた技能の継承と後継者の育成・確保が喫緊の課題となっており、業界の将来見通しは極めて不透明と言わざるをえないのです。 “水”は、電気やガスとともに、私たちの命と暮らしに必要不可欠なインフラであり、平時から非常時の災害復旧まで“水”の確保に向けて油断なく備えることは、県として極めて重要な責務であると私は考えます。 そこで、お伺いします。喫緊の課題である管工事業の人材の育成確保について、生徒とご家族の負担軽減のためにも、県内いずれかの実業高校において“業界への入り口”となる、管工事等の専門課程を学ぶことができる設備科(定員35~40名程度)、もしくは少人数の設備コース(定員10名程度)をぜひ設置すべきと考えますが、ご所見をお示しください。 <答弁概要:教育長>県立高校の職業学科は、地域産業を支え即戦力として活躍できる人材育成を目標の一つに掲げており、水道やガスなど重要なライフラインを支える管工事についても、県内の工業高校6校のうち4校5学科において、建築や土木分野を学ぶ中で、給排水やガス設備、上下水道等の基礎的知識を学習させているほか、6校全てで、県管工事協同組合連合会による出前授業や企業技術者等による「匠の技教室」等を通じ、実務能力の向上はもとより、管工事業の意義や魅力を伝える取組みを進めているところでございます。 また、国家資格である技能検定についても、教員が放課後等を利用し希望者への実技指導を行ってきた結果、昨年度は「建築配管作業3級」に12名が合格し、より高度な技術力が求められる2級にも県内の高校生では初めて2名が合格するなど、管工事に関する確かな知識や技能を身に付けた高校生が着実に育成されてきております。 職業学科の在り方については、現在、策定中の県立学校振興計画の中で、地域の意見や産業動向も考慮しながら時代のニーズに沿った見直しを検討しており、新たな学科等の設置についても、今後、総合的見地からその必要性等について検討していきたいと考えております。

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  • 2020年 12月定例会(12/2)

    テーマ経済・産業に元気を

    気候変動に対する取り組みについて(2020年12月定例会)

    気候変動に対する取り組みについてお伺いします。 ご案内の通り、地球温暖化とは、地球表面の大気や海洋の平均温度が長期的に上昇する現象で、その主な要因は、産業革命が始まった18世紀以降、現在に至るまで排出増加が続く「温室効果ガス」にあるといわれます。 その「温室効果ガス」の排出をどのように抑制していくかということが地球温暖化対策の核心ですが、対策を取らずにこのまま放置すると、2100年の世界の気温は今より最大で4.8℃上昇すると予測されています。 ちなみに日本の場合、この100年で年間平均気温は1.19℃上昇しており、このままだと2100年には最大5.4℃上昇すると言われています。 約1℃の気候変動で今日の豪雨災害の激甚化、頻発化を招いているとすれば、5℃上昇した場合どうなるのでしょうか。その影響はわが国のみならず、もはや世界の存亡に関わる人類的課題といっても過言ではないでしょう。 そこで世界では、2015年にCOP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)が開催され、2020年以降の地球温暖化対策の新たな枠組みについて議論が行われました。そして成立したのが「パリ協定」です。 その概要は、世界共通の長期目標として、産業革命前からの平均気温の上昇を2℃より十分下方に保持する、できれば1.5℃に抑えることを目的とし、各国は削減目標と戦略を2020年までに策定、5年ごとに世界全体での進捗状況の棚卸しを行うというものであります。 日本は既に昨年6月に戦略を提出しましたが、そこに書かれた2050年までの温室効果ガスの削減目標は80%でありました。 これに対し、各国から“日本は温暖化対策に消極的だ”との批判が上がっていましたが、本年9月に就任された菅総理が、2050年に実質ゼロ、いわゆるカーボンニュートラルを目指すと宣言されたことから、今、わが国の動向に世界から注目が集まっているのであります。公明党としても、本年の通常国会で政府に提言していたところであり、その決断を高く評価するものであります。 国内に目を転じますと、2050年までに温室効果ガス排出実質ゼロを表明した自治体、いわゆるゼロカーボンシティーは、先月20日時点で、本県を始め24都道府県、149の特別区・市町村を数え、人口規模では約8000万人にも達し、再エネ電力100%の調達をめざす「RE100」や、SDGsの達成に向けたESG投資などグリーン化に取り組む企業も確実に増えています。 こうした機運を追い風に、官民一体となった地球温暖化対策の取り組みを、県として力強く後押ししながら取り組んで頂きたいと思います。 県内に目を移しますと、地球温暖化の進行は、農林水産物の生育状況や熱中症など人の健康状態、豪雨など自然災害の激甚化・頻発化、さらには生態系にまで深刻な影響を及ぼそうとしています。そうした被害をできる限り回避し軽減する取り組みが重要です。 既に県では、柑橘や米等で高温耐性品種の開発・導入に取り組んでおられますが、2050年までの、いわゆるカーボンニュートラル実現に向けてはまだまだ時間を要するため、柑橘や米のみならず各分野において更なる適応策の推進が必要であると考えます。 そのため県では、本年4月に、地球温暖化対策の推進拠点である“気候変動適応センター”を設置し、温室効果ガスの排出量を削減する緩和策と合わせ、農林水産、防災、健康分野等における地域特性に応じた適応策を、車の両輪として取り組みを進めていると伺いました。 センターの今後の取り組みに期待を寄せつつ、お伺いします。 県では“気候変動適応センター”を中核として、気候変動が与える影響についてこの間、各種の調査・分析等を行っておりますが、それらの実施状況はどうか、また、気候変動への適応に向け、今後センターはどのように取り組んでいくのか、見解をお示しください。 〈答弁:中村知事〉 次に、気候変動適応センターに関する御質問でございます。 地球温暖化対策について、県では国に先駆け、2050年の脱炭素社会の実現を掲げ、緩和策と適応策を両輪に積極的に取り組んでいるところであり、特に適応策については、気候変動の影響や課題の把握が重要であるため、県気候変動適応センターで県民や農林水産団体へのアンケートやヒアリングのほか、動植物モニタリング調査等を実施しております。 このうち県民アンケートでは、9割近くの方が気候変動を実感し、うち7割以上の方が、自然災害や熱中症の増加に不安を感じていることや、適応策という考え方の普及が課題として明らかになりました。 また、今年度の最重要テーマの農林水産分野に係る団体への調査結果では、柑橘類の果皮障害や病害虫の発生、鳥獣被害や豪雨による林地等の崩壊、漁獲量の減少や養殖魚の生育不良等の影響が指摘されたほか、現在の適応策として、暑さに強い品種の導入や小まめな施肥管理、養殖時期の変更等が挙げられております。 同センターでは、これらの調査結果等を詳細に分析して、関係機関等から成る気候変動適応協議会に諮りながら、効果的な適応策を検討するほか、市町や企業向けセミナーやリーフレット等を通じ、温暖化の現状や適応策への理解促進を図ることとしており、県としては、今後ともセンターを中核に国や市町、関係団体等と連携し、気候変動対策を一層推進してまいりたいと思います。

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  • 2020年 12月定例会(12/2)

    テーマ高齢者に安心を

    流域治水について(2020年12月定例会)

    最後に、流域治水についてお伺いします。 ご案内の通り、近年は線状降水帯による豪雨災害が後を絶ちません。本県でも毎年のように水害等が発生しており、本年も7/7を中心に豪雨が発生し、土砂災害や河川の氾濫について避難勧告や警報が出されました。 その際、災害時要配慮者である住民の方々から私の元に、実際に感じた恐怖と不安、改善に向けた要望等が寄せられました。 例えば、「松山市が指定した最寄りの避難所よりも砥部町の避難所の方が近いので、警報が出された時点でそちらに避難したが、まだ開設されていなかった」という声、「うちの避難所は河川の向こう側にあり、増水時に移動するのはとても不安だ」という声、「町内に愛媛県生涯学習センター、えひめ青少年ふれあいセンターがあるが、避難所としての利用はしていないと言われた」という声など、具体的にお聞かせ頂きました。 これらは避難のあり方に関する指摘ですが、今後の防災減災対策を講じていく上で、とても重要な視点が含まれています。それは“流域治水”という考え方であります。 これまでの水害対策は、河川や下水道、砂防施設など、それぞれの管理者である国や県、市町が主体となり取り組んでまいりました。言い方を変えれば、それぞれごとの取り組みであり、対策の内容も、護岸の強化や堤防の整備など、水をあふれさせずに海に流すことが中心でありました。 しかし近年は、地球温暖化の影響とみられる豪雨災害の激甚化、頻発化により、接続する支川も含めた河川が、広域で同時に氾濫するといった事態が相次いでいます。 それに対し、国が本年7月に打ち出したのが“流域治水”という方針です。 これは、従来の洪水防止策に加え、水があふれることを前提に、流域という地形の枠組みで捉え、雨水の貯留機能の向上をはじめ、住宅や病院・社会福祉施設等の安全な場所への移転といった対策を重視したものであります。 流域によっては遊水地の機能を水田などに求めることも想定されているため、対策づくりには住民や企業など幅広い関係者の参加が欠かせません。 国では、全国に109ある1級水系ごとに協議会を設置し、流域全体で早急に実施すべき事前防災対策について協議を行い、今年度末までに、水系ごとにハード・ソフト一体による治水対策の全体像を示す「流域治水プロジェクト」を策定する見通しで、本県では重信川、肱川の2水系が対象となり、いずれも8月に最初の協議が行われたとお聞きします。 私は、この際、河川対策や下水道対策などの強化に加え、上流域における遊水地や調節池、雨水貯留浸透施設の設置により、更なる流出抑制対策を推進するとともに、市町の内水対策を後押しし、排水ポンプ車の迅速な出動態勢の確保やポンプ場の設置など排水能力の向上を図り、国や県・市町が一体となった治水対策の体制を構築してほしいと強く願うものであります。 また、先ほど述べましたように、災害時要配慮者の方々から寄せられた避難時の課題等に対して、隣接する自治体同士や県と市町との連携を強化することは極めて重要といえるのではないでしょうか。豪雨災害は行政区で起きるのではなく、流域で起きるからです。 その点、本年、国が打ち出した流域治水という方針は、正に住民の意を汲み、災害時要配慮者の願意を満たすものと、私は考えます。 また、広域避難のあり方に関しましては、菅総理の掲げるタテ割り行政の打破、このことが非常に重要であり、部局の“壁”、県と市町の“壁”、健常者と障がい児者との“壁”、そうした“壁”の間で、誰も取り残さず、すべての人が安心して適切に避難できる体制の実現をめざし、取り組みを進める必要があると思います。 加えて、重信・肱川のような一級河川だけでなく、地元松山市で申しますと、宮前川や内川、大川といった中小河川、さらには農業用水路や排水溝に至るまで細かな対策が求められますし、ハード面だけでなく、緊急情報などの出し方や避難のあり方などソフト面の課題につきましても、防災に対する県民全体の意識の高まりとともに、様々な課題が山積していることを、あらためて痛感するのであります。 そこで、お伺いします。 河川対策、流域対策、ソフト対策等の全体像を示した上で、“河川流域のあらゆる関係者が協働して水害リスクを軽減する”ための「流域治水プロジェクト」について、県はどのように受け止め、今後どのように取り組んでいくのか、見解をお示しください。 また、近年頻発する台風等による大規模な風水害を踏まえ、国において広域避難のあり方や避難情報の見直し、さらには要配慮者のうち、支援が必要な方の個別計画の策定が議論されておりますが、県では、これら広域避難などの様々な課題に対して、市町等と連携し、どのように取り組んでいくのか、併せてご所見をお聞かせください。 以上で、私の質問を終わります。ご清聴、誠にありがとうございました。 〈答弁:土木部長〉 流域治水プロジェクトの取組についてお答えをいたします。 新たな取組である流域治水プロジェクトは、近年、気候変動の影響により、豪雨災害が激甚化、頻発化していることを踏まえ、市町や流域住民を含むあらゆる関係者が多様な対策を一体的に講じることにより、治水効果の向上や早期発現が期待できる効果的な施策であると認識しております。 このため、本年8月に国が設立した重信川、肱川の両流域での協議会に県も参画し、氾濫の防止、被害の軽減、早期復旧などを柱として、既存ダムの事前放流などの新たな対策も取り入れながら、関係機関と連携してプロジェクトを策定しているところであります。また、県管理河川においても、一昨年に甚大な被害が発生した立間川流域で先行し、次期出水期までのプロジェクト策定を目指して、宇和島市等の関係機関との調整を進めております。 今後は、この取組を県下全域に展開する必要があることから、関係者との密接な連携の下、各地域の土地利用状況や浸水実績などに応じた実効性のあるプロジェクトを策定し、速やかに実施していくことで、県民の安全・安心の確保に全力で取り組んでまいりたいと考えております。 <答弁:防災安全統括部長> 大規模災害を踏まえた広域避難などへの取組についてお答えします。 熊本県に甚大な被害をもたらした令和2年7月豪雨など、全国各地で頻発する豪雨災害では、多くの高齢者などの要支援者がお亡くなりになられており、県民の皆さんの命を守るため、避難対策をさらに深化させる必要があると改めて認識をしております。 県では、西日本豪雨の検証結果を踏まえまして、災害時の迅速、的確な避難を図るため、来年度から、県の防災アプリで地図形式による避難情報の提供を行いますとともに、福祉関係者などと連携した市町における要支援者避難体制の整備を支援しております。また、重信川を対象とした減災対策協議会において、国と連携して河川流域の避難体制の検討を行っているところであります。 こうした中、近年の大規模災害の教訓を踏まえ、国の作業部会では、避難指示と避難勧告の一本化など、避難情報の抜本的な見直し、災害対策基本法への位置づけによる要支援者避難計画の策定の促進、さらに河川の大規模氾濫に伴う広域避難の推進方策等について、年内を目途に検討が進められております。 県といたしましては、国の検討結果を踏まえ、来年の出水期に向けた避難情報の見直しの周知徹底はもとより、本県の実情も踏まえた要支援者の避難対策や広域避難の取組の促進を図りたいと考えており、市町等と連携して避難対策の一層の充実・強化に取り組んでまいりたいと考えております。

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