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伊方原発の安全対策等について(2020年2月定例会)

伊方原発の安全対策等について - 質問 -

次に、伊方原発の安全対策等についてお伺いいたします。

御案内のとおり、ことしに入ってから、定期検査で運転停止中の伊方原発3号機で重大なトラブルが相次ぎ、私のもとにもお叱りを含め、大変厳しい声が寄せられています。

時系列で見ますと、1月12日に核分裂反応を抑える制御棒1本を誤って引き抜き、同月20日には、燃料集合体が落下していないにもかかわらず、落下を示す信号が発せられ、25日には、発電所内の1号機、2号機で3秒程度、3号機で10秒程度電源を喪失するトラブルが相次いで発生。同月27日、四国電力から謝罪を受けた中村知事は、県民の不安や不信感はかつてないほど高まっていると厳しい認識を示しながら、原子力本部長が現地に常駐した上で、徹底的にトラブルの原因を究明するよう要請。同日、梶山経済産業大臣も、原子力規制委員会の指導のもとで原因究明と再発防止に取り組んでもらいたいとし、同社に対し、安全確保の徹底を強く求めました。

四国電力によりますと、現在までのところ、トラブルの原因特定には至っていないとのことですが、事の重大性に鑑み、一切の予断を排して徹底した調査、分析を行ってほしいと思います。

その上で、私が懸念するのが、長期間にわたる廃炉工程についてであります。特に、これまで40年以上にわたって四国中に安価で安定した電力を提供し、その役割を終えんとする1号機、2号機の廃炉と対峙する関係者のモチベーションとメンタリティーであります。我が国では、いまだ加圧水型原子炉の廃炉実績がないことや、事業撤退あるいは人口減少が進展する中で、原子力という高度な知識とスキルを有する人材を、長期にわたって持続的に確保し続けることの難しさなど、さまざまな懸念も不安もあるかと思います。

しかし、全国では、既に20以上もの原子炉の廃炉が決定しており、世界的にもSDGsといった大きなトレンドの中で、エネルギー構造も大きな変化が求められています。再生可能エネルギー等のさらなる普及、進展に伴い、今後、国内外において、廃炉技術に対する需要が高まることが予想されます。そうした意味では、県民の命を断じて守るとの厳格な使命感に基づく安全対策の遂行とともに、新時代を建設する気概を持った廃炉工程の完遂を切に望みたいのであります。

そこで、3点お伺いいたします。

まず第1に、ことしに入って相次いだ伊方原発の重大トラブルについて、原因究明と再発防止に関する現在の状況はどうか。また今後、県として、伊方原発の安全対策のさらなる強化に向けて、どのように取り組んでいくのか。

第2に、伊方原発1号機、2号機の廃炉に向けた全体工程と使用済み燃料の保管等を含めた、現在の取り組み状況はどうか、御所見をお示しください。

そして第3に、私は、今後40年先の未来を見据え、どこまでも安全を第一としながら、廃炉という技術と知見を、本県独自の価値とビジネスチャンスの創出につなげ、地域経済全体に持続的なメリットをもたらすよう取り組んでほしいと考えますが、このことについての御見解をお聞かせください。

伊方原発の安全対策等について - 答弁 -

<答弁:副知事>
伊方原発に関しまして、トラブルの原因究明と再発防止、今後の安全対策について御質問がございました。

県では、これまで伊方発電所について、8項目の追加対策を四国電力に求めるなど、絶対に事故は起こさせないとの信念のもと、独自に安全性を追及してまいりましたが、年明け以降、定期検査の中で、安全上重要な設備のトラブルが連続して発生したことは、県民の皆さんの信頼を大きく損ねるものでまことに遺憾であり、知事から社長に対し、原子力本部長を現地に駐在させ、徹底的な原因究明と再発防止に取り組むよう強く申し入れたところでございます。

今回の一連のトラブルについては、原子炉工学やリスク評価等の専門家で構成する原子力安全専門部会で審議することとしており、去る2月18日に、各トラブルの概要と原因調査の状況について中間報告を受けましたが、委員からは、個別事象の技術的な要因に関する意見に加え、安全意識や組織体制のあり方の検討を求める意見も出されておりまして、今後、四国電力が取りまとめる報告書を技術的、専門的観点から、厳しく審議、確認していただきたいと考えております。

県といたしましては、一連のトラブルへの対応も含め、安全対策に終わりはないとの認識のもと、原子力安全専門部会の意見も踏まえ、さらなる安全性向上に必要な対策を四国電力に求め、その対応を確認することといたしておりまして、今後とも、伊方発電所の安全確保に万全を期してまいりたいと考えております。

<答弁:防災安全統括部長>
まず、伊方発電所の安全対策等についての御質問のうち、1号機、2号機の廃炉の取り組み状況についてお答えいたします。

伊方1号機、2号機の廃炉に係る全体工程は、第1段階が解体工事の準備、第2段階が原子炉領域の周辺設備の解体撤去、第3段階が原子炉領域の設備等の解体撤去、第4段階が建屋等の解体撤去と4つの段階に区分されておりまして、約40年かけて廃止措置を実施する計画でございます。

1号機は、平成29年9月に第1段階の事前協議が終了し、現在、汚染状況調査や2次系機器の解体撤去等の作業を行っており、2号機は、30年10月に第1段階の廃止措置計画に係る事前協議がなされ、国の審査と並行して安全性等を審議しているところでございます。

使用済み燃料につきましては、1号機分は、昨年9月に3号機の使用済み燃料ピットへの搬出が完了しており、2号機分は、第1段階の解体工事準備期間中に3号機の使用済み燃料ピット、または審議を行っている乾式貯蔵施設等に搬出する計画でありまして、最終的には、全ての使用済み燃料を再処理工場へ搬出する計画でございます。

県といたしましては、我が国で廃炉実績のない加圧水型原子炉でありますことから、四国電力に対し、新たな知見、技術を取り入れながら、安全確保を最優先に取り組むよう要請しておりまして、今後も、廃炉作業の実施状況の定期的な報告や、各段階の廃止措置計画の事前協議を原子力安全専門部会でしっかり審議し、確認するとともに、必要に応じて現地確認を行うなど、安全かつ確実な廃止措置の実施に万全を期してまいりたいと考えております。

<答弁:経済労働部長>
まず、伊方原発の安全対策等の御質問のうち、廃炉技術等を生かした本県のビジネス機会の創出についてお答えをいたします。

原発の廃炉に当たっては、エネルギーの安定供給に協力してきた立地地域への十分な配慮が欠かせないことから、県では四国電力に対し、技術開発研究や人材育成等に当たって、地域振興への特段の配慮を強く求めますとともに、エネルギー政策をつかさどる国に対しても、伊方原発で廃炉技術の研究を進めるよう、機会を捉えて要請しているところでございます。

また、四国電力では、現在、廃止措置研究に係る検討会を設け、国や県、地元大学等も参画し、安全で効率的な廃炉作業に必要となる技術の研究開発等を進めており、県の働きかけの結果、これまでに県内ものづくり企業が、通気性が極めてすぐれた防護服の商品化に成功したほか、高圧ジェット水に耐えられる特殊な防護服や、全面防護マスク着用下で複数の作業員が同時に通話できるシステムの開発等にも取り組んでいるところであります。

伊方原発の廃炉作業は、約40年の長きにわたって実施されますことから、これからも各作業段階で必要とされる廃炉技術と知見が、スゴ技企業など高い技術力を有する県内企業のビジネス機会の創出、ひいては地域経済の活性化につながるよう、産学官一体となって取り組んでまいりたいと考えております。