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地域経済の活性化について

地域経済の活性化について - 質問 -

本年3月に策定された愛媛県版総合戦略の中から、地域経済活性化の取り組みについてお伺いします。

県は、愛媛県人口ビジョンの中で、人口減少、少子高齢化の主な要因は、出生数の減少による自然減と転出超過による社会減の2つが同時に進行していることであり、それらを対策することによって人口減少に歯どめをかけるとしています。

その方向性は、若い世代の就労、結婚、子育ての環境を整備することにより合計特殊出生率を段階的に向上させながら、自然減に歯どめをかけつつ、各種の施策により、現在年間3,000人の転出超過をゼロに均衡化させることを目指すというものであります。

具体的には、産業力の強化と成長産業の育成により地域経済の基盤を確かなものにする、進学等で県外に出た若者や本県出身で都市部に居住される方々を中心としたUターンを促進する、観光振興による国内外からの交流人口を拡大するなどの施策の組み合わせにより、2019年度には今より1,200人以上、社会減を縮小させるとの数値目標が掲げられています。

しかし、地域経済の基盤となる労働力の確保という点では、既に厳しい現実に直面していると言えます。

本県の基幹産業である農林水産業は言うまでもありませんが、いよぎん地域経済研究センターの調べでは、県内企業の約4割が人員不足と感じており、3年後の先行きに関しては、5割を超える企業が人員不足になると見通しているとのこと。また、愛媛労働局によりますと、製造業のうち、繊維や造船などの企業では人員不足を背景に、中国、ベトナム、フィリピンなど外国人労働者の受け入れを強化しているとのことであります。

近年、有効求人倍率の上昇や高どまりということが言われますが、背景には、恒常的な人手不足があり、手放しで喜ぶわけにもいかず、今後は、各産業分野において労働力をどのように確保するかということが死活的に重要な課題となってくるでありましょう。

そこで、お伺いします。
地域経済の活性化に向けて、その基盤となる労働力の確保は定住を促進する前提条件であり、社会減に歯どめをかけるための絶対条件であると私は思います。また、本県の社会減の半数を占めるのは20歳から24歳の若者という現実を見据えたとき、彼らを地元雇用に結びつけるための行政の支援は極めて重要と考えますが、県では、地域経済の基盤となる労働力の確保にどのように取り組んでいくのか、御所見をお聞かせください。

また、角度を変えれば、本県経済の主な支え手は中小企業でありますが、民間の信用調査機関によりますと、県内中小企業の休廃業、解散件数は年々増加傾向にあり、経営者の高齢化が進む中、いわゆる後継者不在により廃業を余儀なくされるケースが増加していると聞きます。

県では、中小企業における事業承継の支援に、今後、どのように取り組むのか、見解をお示しください。

地域経済の活性化について - 答弁 -

答弁:経済労働部長

地域経済の活性化に関する御質問のうち、労働力の確保に向けた取り組みについてお答えをさせていただきます。

県政の最重要課題の1つでございます地域経済の活性化を図るためには、若年層を中心とした労働力の確保は極めて重要でございまして、次代を担う人材の確保と良質な雇用の場の創出を目指した総合的かつ戦略的な取り組みが必要であると認識をしております。

このため、県では、ジョブカフェ愛workにおいて、中小企業における人材の確保を図るため、ものづくり企業等の職場見学会や若者・企業交流会等を実施するとともに、中高生向けのスゴ技企業の紹介冊子を作成し、キャリア教育に活用するほか、首都圏等の本県出身学生の県内就職につなげるため、本県への交通費を支援して合同会社説明会や企業訪問などを実施することとしているところでございます。

さらに、県内の企業が求める産業人材の育成を図るため、高等技術専門校において地域のニーズを踏まえた各種の職業訓練を実施するとともに、今治地域の造船業や東予地域の金属・機械加工業等の基幹産業を支える人材について、今年度から、技能の高度化や定着率の向上等への取り組みを強化したところでございまして、今後とも、国や市町、県内企業、経済団体や教育機関等と十分に連携をしながら、オール愛媛の体制により地域経済の基盤となる労働力の確保対策を積極的に展開してまいりたいと考えております。

答弁:中村時広知事

次に、中小企業の事業承継の御質問でございます。

県内企業の大多数を占める中小企業は、地域経済の発展に欠くことのできない重要な存在でありますが、後継者難などにより、やむなく休・廃業に至る企業が増加傾向にありますことから、事業を継続させ、雇用の場を次世代に継承していく上で、円滑な事業承継に向けた支援が喫緊に取り組むべき課題であると考えます。

このため、県では、今年度から新たに本県独自の対策を展開しており、7月には、事業承継への取り組みを喚起するため、東・中・南予の各地域において、専門家によるセミナーを実施するとともに、8月には、松山市内において代表的な承継パターンである親族内承継と従業員等承継に向けた実践的な研修会を開催したところでございます。

また、9月からは事業承継に取り組みたい事業者を対象に、税理士等の専門家を派遣し、課題解決のために、個々の実情に応じた個別訪問指導を開始したところでございます。さらに、金融面からの支援としましても、年度当初に県単融資制度に融資枠10億円の事業承継支援、その特別枠を新設するなど、取り組みの強化を図っているところでございます。

事業承継は、後継者の選定や養成、取引先との信頼構築など、複雑で時間を要する課題でありますことから、今後とも、市町や商工団体、金融機関等とも十分に連携しながら、事業者に寄り添ったきめ細かなサポートを実施して、円滑な事業承継が図られるよう、全力を挙げて取り組んでいきたいと思います。