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日本版CCRCについて

日本版CCRCについて - 質問 -

先日、岡山市で開催された自治振興セミナーに笹岡議員、高橋議員とともに参加しました。幾つかのプログラムの中に、私がかねてより注目していた三菱総研プラチナ社会研究センター主席研究員であり、政府の日本版CCRC構想有識者会議委員でもある松田智生氏のピンチをチャンスに変える生涯活躍のまちと題した講演があり、興味深く拝聴しました。思わず膝を打つような、今まで何かしっくりこなかった日本版CCRCのイメージがすっと腑に落ちるような内容でありました。

言うまでもなく、アベノミクスと地方創生は安倍政権の最重要政策でありますが、松田氏は、日本版CCRCはいずれにも寄与するものであり、特に地方創生の切り札になり得ると力説。氏の講演の中から特に印象深い指摘を踏まえ、本県の取り組みについてお尋ねします。

日本版CCRCは昨年6月に日本創成会議が発表した東京圏高齢化危機回避戦略の中で、東京一極集中の是正と、東京圏の医療・介護不足を回避するための手段として打ち出されましたが、高齢者の地方移住政策としての印象が強く、一部では現代のうば捨て山、地方に対する負担の押しつけというふうな報道も見られました。

しかし、実際の構想はそれとは大きく異なるものでありました。高齢者は、おおむね社会から支えられる対象であり、コストであるというこれまでの概念を覆し、高齢者は、地域をともにつくり支え合う一員であり、地域に雇用と税収増と新産業をもたらす重要なトリガーであるとする考え方です。

例えば、千葉市稲毛区のスマートコミュニティ稲毛では、6年前、撤退した大型店舗をリニューアルし開設した当初、入居者はわずかだったそうですが、今や700人を超える日本最大のアクティブシニアタウンとなりました。平均年齢70歳、要支援、要介護者は5%以下という元気な高齢者たちがこのまちに約180人の雇用を生み、また、テニス、ゴルフ、ビリヤードなど数多くのサークルに参加し放題のアクティブシニアは、一人一人が旺盛な消費者として地域経済の活性化に貢献しているのです。

私も早速、スマートコミュニティ稲毛のホームページにアクセスしたところ、いきなり熊谷千葉市長が登場し驚きましたが、市長の熱意と御当地CCRCの魅力が十分に伝わってまいりました。

このほかにも、高齢者が育児や見守りなど子育て支援に携わることで元気になり、それにより子育て世代も安心して働くことができ、さらに、高齢者の買い物支援をすることで学生も格安の家賃で住宅に住めるといった、多世代ウイン・ウイン型のCCRCなど、今や全国的にも成功事例が続々出来という状況になっています。

高齢者にとって自分の居場所と役割があり、友人と生きがいと将来の安心を見出せる場所CCRCを通じて、多世代が輝く成熟した社会を松田氏はプラチナ社会と名づけ、全国に提唱しておられますが、私は、進展する高齢社会をいつかはさびるシルバーと受けとめるのではなく、プラチナのように輝きを失わない社会にしていく、地域にしていく、そんなポジティブで前向きなビジョンを感じさせる、とても素敵なネーミングだと思います。

本県においても、そうした独自のCCRCを20市町が競うようにつくり上げ、あちこちで地方創生の突破口が開かれるよう県としてしっかり取り組んでいただきたいと思います。

そこで、お伺いします。
県は、日本版CCRCをどのように認識し、今後、どのように取り組んでいくのか、実施主体である県内市町の現況とあわせ、見解をお示しください。

日本版CCRCについて - 答弁 -

答弁:企画振興部長

日本版CCRCに関する御質問にお答えをいたします。

大都市圏に居住する高齢者が希望に応じて地方に移住する日本版CCRC構想は、東京一極集中が進む中、地方への新しい人の流れを生み出すとともに、移住した高齢者が仕事や社会活動、生涯学習などに積極的に参加することにより、地域社会の活性化につながることが期待できるものと認識をしております。

このため、県では、昨年度に、大都市圏に居住する高齢者を対象とした本県への移住意向調査や医療、介護負担のシミュレーションの実施、地域特性を踏まえた受け入れ体制を検討するためのガイドラインの作成を行うとともに、その成果も生かして、市町や福祉事業者向けの勉強会を4回開催し、市町がCCRCを導入するためのノウハウやデータを提供して導入機運の醸成を図ったところでございます。

この結果、現在、県内では7つの市町が導入を検討する意向を示しておりまして、中でも新居浜市と宇和島市では、それぞれの地域におけるCCRCのコンセプトや取り組みの方向性を整理するなど、具体的な作業が進められております。

今後、県としては、10月に先進的な取り組みを進めている事業者を講師に招き、ワークショップ形式による実践的なセミナーを開催することとしておりまして、今後とも、導入に意欲を持つ市町の取り組みを積極的に支援してまいりたいと考えております。