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改正発達障害者支援法の意義について(2016年9月定例会)

改正発達障害者支援法の意義について - 質問 -

2005年に施行された発達障害者支援法がこのたび約10年ぶりに改正され、先月より施行となりました。超党派の議連で11団体からヒアリングを行い、7回にわたる議論を積み上げ、全会一致で成立した改正法の意義は、大変大きなものがあり、県におかれましては、国の動向を踏まえ、ぜひ発達障がい者支援推進の大きな追い風にしてほしいと願うものであります。

さて、10年ぶりのこの間、国においては障害者権利条約の署名、批准や障害者基本法の改正など、障がいを理由とした差別禁止という方向性が明確に示され、障がい者を取り巻く環境が大きく変化する中、法改正の背景にあったのは、発達障がい者への支援もいま一度見直してほしいという当事者の声、御家族、支援者等の要望の高まりでありました。

改正法では、そうした当事者の思いが随所に盛り込まれております。特に、社会的障壁の除去が定義されたことは重要であります。すなわち発達障がい者が日常生活、社会生活を営む上で妨げとなるような社会における事物、制度、慣行、観念、その他一切のものを社会からなくし、障害者基本法にのっとって切れ目のない支援により共生社会を実現していくということが、この法律の理念と目的にしっかりと明記された点について、私は高く評価をしたいと思います。

具体的には、都道府県に要請されるものとして、第14条では、発達障がい者支援センター等について、当事者や家族がより身近な場所で必要な支援を受けられるよう配慮することが新たに課され、第19条の2では、支援体制の課題を共有し、関係機関の連携強化や体制整備の協議を行うための機関として発達障害者支援地域協議会の新設が盛り込まれたところであります。

厚生労働省によりますと、近年、発達障がい者支援センターへの相談件数の増加が著しく、本来、中核機関としてセンターに求められる市町・事業所等へのバックアップや、困難事例への対応が十分に発揮されていないという課題認識がその背景にあるとのことで、これは裏返せば、受けとめるべき当事者の切実なニーズが地域間や支援体制のすき間からこぼれ落ちているという状況と言えるのではないでしょうか。そうであれば、改正法が要請する発達障害者支援地域協議会の新設は急務であり、喫緊の課題であります。

そのほかにも、県が取り組む事業として、発達障がい者地域支援マネージャーの配置や、家族支援のための人材、ペアレントメンターの養成、専門的な医療体制の構築、子供の心の診療ネットワーク事業などがありますが、四国の他県では既に取り組みが進められているのに対し、本県ではいまだ検討中と聞きます。率直に申しまして残念です。今回の法改正を機に、逆に他県をリードするぐらいの奮起を強く求めたいと思います。

そこで、お伺いします。
県は、今回の改正発達障害者支援法の意義について、どのように考えるのか。また、改正法では発達障害者支援地域協議会の新設等により地域支援機能のさらなる強化を図ることが盛り込まれておりますが、県は、地域支援機能の強化に今後、どのように取り組んでいくのか。県発達障がい者支援センターの相談件数を含めた稼働状況と、直面する課題についてもあわせて御所見をお示しください。

改正発達障害者支援法の意義について - 答弁 -

答弁:保健福祉部長

改正発達障害者支援法や地域支援機能の強化に関する御質問にお答えを申し上げます。

今回の改正法では、発達障がい者一人一人のライフステージを通じた切れ目のないきめ細かな支援が新たに規定されたところであり、その実現に向け、行政や福祉、保健、医療、教育、労働等の機関が緊密に連携し、誰もが地域の身近な場所で支援を受けられる体制づくりを進めることが強く求められているというふうに認識いたしております。

県では、発達障がい者支援センターを核としまして、当事者や家族等への相談対応などの支援を行っておりますが、昨年度の相談件数は4,145件と、開設後9年間で2倍近くに増加する中、より身近に一次的な相談や支援が受けられる体制の整備が課題となっているところでございます。

このため、市町への相談窓口設置の働きかけや、地方局単位で関係機関による支援ネットワークの強化、人材の育成に努めておりまして、東予地域におきましては、全ての市町に総合相談窓口が設置されるなど、発達障がい者を地域で支援する仕組みが構築されているところでございます。

今後は、中・南予地域を含めた全県的な相談支援体制の整備とともに、関係機関の連携による切れ目のない一貫した支援体制を構築するため、発達障害者支援地域協議会の設置に向けて準備を進めているところでございまして、こうした取り組みにより地域支援機能の一層の充実・強化を図ってまいりたいと考えております。