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障害者雇用の促進について(2009年9月定例会)

障害者雇用の促進について - 質問 -

次に、障害者雇用の促進についてお伺いをいたします。

本年上半期のベストセラーで「日本でいちばん大切にしたい会社」という本があります。そこに紹介される日本理化学工業株式会社は、粉が出にくいダストレスチョークの国内シェアナンバーワン企業でありますが、業績以上にすばらしいのは、30年以上にわたって障害者雇用率が70%を超え、皆が生き生きと働く会社であるという事実であります。

民間企業の場合、障害者の法定雇用率は1.8%でありますが、全国でも本県でもいまだその達成には至っていないという現状の中で、70%という考えられないほど高いレベルを30年という長きにわたって維持させるものは何なのか、私はその理由を知りたくて、この5月、同社の大山泰弘会長を訪ねました。

その大山会長の経営哲学とは、会社にとって最も大事なものは社員である。だから、会社は社員に働く幸せをもたらす場所であるべきで、働く幸せが多いほどよい会社であると私は理解しました。そして、障害者雇用を考える場合に、そもそも福祉という言葉の語源は幸せという意味なのだから、障害者に一番必要な福祉は、働く場であり働く幸せを提供できるのは私たち企業である、そんな信念を揺るぎなく保ち続けて今日があるということでありました。

なるほど真の福祉というのは、施設に囲い込んだり、補助などで与えられるものだけではなくて、経済的にも心理的にも自立して働くことの内にあるのだという大山会長のお話に、私は、ノーマライゼーションすなわちユニバーサル社会の実現に向けての決意を新たにさせていただいたのであります。

さて、本県における障害者雇用の推進につきましては、私も初登壇の際に質問をさせていただき、また、過去多くの議員が取り上げられ、着実に成果をおさめていることは御案内のとおりであります。

これまでにも愛媛労働局や関係団体と連携した街頭キャンペーン、障害者雇用フェスタ、障害者スポーツ大会の開催などを通じてさまざまな啓発活動に取り組んでこられたわけでありますが、三障害合わせて10万人を超えると推定される本県の障害者の雇用の現状を考えますと、まだ道半ばであることも事実であります。先ほどの大山会長の示唆を踏まえますと、障害者雇用をさらに前進させるためには、障害者の働く場について、今まで以上の企業の理解、協力が必要ということであります。

私は、初質問でこの問題を取り上げさせていただいて以降、我が党、国会議員とともに、企業協力の促進を促すインセンティブの新設を厚労省に訴えてまいりました。おかげさまで全国からも同様の声が集まる中で、昨年、障害者の働く場に対する発注促進税制が創設されました。これは、障害者が働く施設などへの発注額がふえた場合に、その発注を行った企業に対して法人税などを優遇するというものであります。インセンティブとしては小さな一歩ではありますが、これをどのように大きな一歩にするかは、私たちのこれからの取り組みにかかっているとの思いでお尋ねします。

まず第1点は、この新税制について、本県はどのように認識し、評価されるのか。また、この制度を生かしていくためには、例えば、あなたの会社がこのようなサービスや物品購入で外部発注される機会がありましたら、障害者が働くこういう施設や企業がありますよ。その際、こういった優遇税制がありますよというきめ細かな周知、啓発を行政は企業に対して積極的に行うべきだと考えますが、御所見をお聞かせください。

第2点には、本県でも、私の知る幾つかの企業では障害者の雇用率が10%を超えておりますが、そうした企業の励みとなるように表彰制度を充実強化すべきであると考えますが、御所見をお聞かせください。

障害者雇用の促進について - 答弁 -

答弁:保健福祉部長

木村議員にお答えいたします。
障害者雇用の促進についてのうち、発注促進税制について県はどのように認識し、評価するのか。また、きめ細やかな周知、啓発を企業に対して積極的に行うべきだと考えるがどうかとのお尋ねでございました。

障害者の働く場に対する発注促進税制は、障害者福祉施設や障害者を多数雇用する企業に製品や役務の提供を発注した場合に、発注元企業が税制上の優遇措置を受けられる制度でありまして、一般企業の福祉施設等への発注を増加させるインセンティブとなるとともに、障害者の上質で安定的な仕事の確保につながるものと認識、評価をしております。

県におきましては、福祉施設等への一般企業からの発注を促進し、障害者の工賃の増額を図るため、これまで愛媛県社会就労センター協議会と共同いたしまして、福祉施設の製品や提供できる役務等を掲載したカタログ「えひめオンリーワンのものづくり」を作成、配布いたしますとともに、県のホームページでは、発注促進税制を紹介し広く周知に努めているところでございます。

今後は、さらに、社会就労センター協議会に新しく設置をいたしました販路拡大開拓員による一般企業の訪問や福祉施設と一般企業との交流会の開催等に取り組み、製品等のPRと販路の拡大を図ることとしておりますので、これらの機会を通じまして本制度の一層積極的な活用を働きかけるなど、よりきめ細かい周知、啓発に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。

答弁:経済労働部長

木村議員にお答えをいたします。
3問ございましたが、まず、障害者雇用の促進についてのうち、障害者の雇用率が高い企業に対する表彰制度を充実強化すべきであると考えるが、所見を問うとの御質問でございます。

県では、障害者の雇用促進を目的といたしまして、優良企業に対する知事表彰の実施や知事名での雇用要請文の送付、高齢・障害者雇用フェスタの開催や街頭キャンペーンの実施、県税や入札参加の優遇措置など事業主に対する啓発に努める一方、高等技術専門校での職業訓練、障害者就業・生活支援センターでの就業支援、さらに、県庁でのインターンシップの実施など、障害者の就労支援にも取り組んでいるところでございます。

しかしながら、障害者雇用が義務づけられている企業の本県の雇用率は、平成20年6月1日現在1.65%でございます。全国平均1.59%を上回っており、年々上昇はいたしておりますが、法定雇用率の1.8%には達していない状況にございます。

木村議員お話のように、企業の知事表彰につきましては、昭和53年度に障害者雇用に積極的な優良事業所を対象に表彰制度を設け、あわせて優秀勤労障害者表彰の実施をしているところでございますが、今後、雇用率未達成企業には達成の一つの契機になるように、また、法定雇用率を超えて雇用している企業には一層の励みとなるよう、雇用率と雇用者数を勘案しながら、この表彰制度の充実強化について検討をしてまいりたいというふうに考えております。