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横断歩道における死亡事故の抑止について(2021年2月定例会)

最後に、横断歩道における死亡事故の抑止について、お伺いします。

横断歩道は本来、歩行者にとっての安全地帯です。絶対に人が亡くなることがあってはならない聖域であるにも関わらず、近年、横断歩道を横断中の歩行者が死亡する事故が、全国的に増えています。

本県でも昨年1年間で前年比6件増の7件発生しており、県警では昨年10月、「横断歩行者妨害取締りプロジェクトチーム」(略称“歩取”)を編成し、事故抑止に向けて、対策の強化に乗り出しました。

横断歩道に関して、日本自動車連盟(JAF)が、昨年8月に実施した「信号機のない横断歩道で歩行者が渡ろうとした際に、車両が停止する割合」に関する調査で、本県は14.5%と全国平均の21.3%を大きく下回る結果となりました。

それを受け、県警では、“まじめえひめの停止率~まずは全国平均~”をスローガンに、“横断歩道 止まろうキャンペーン”を推進。“歩取”による集中取締り等の取り組みによって、県警がモデル横断歩道で実施した本年1/21の調査では31.5%へと改善が見られました。まずもって関係各位に敬意を表したいと思います。

その上であらためて重要となるのが、“まだ約7割のドライバーが横断歩道で止まらない現状を、どうすれば改善できるのか”、という次なる一手です。

道路交通法第38条では、横断しようとする歩行者等があるときは「直前で一時停止し、かつその通行を妨げないようにしなければならない」と定められています。

これは、「横断歩道での歩行者優先」は、ドライバーのマナーとか思いやりという次元ではなく、法律に基づき課された国民の「ルール」であることを意味します。

私も、昨今の報道等を受け、従来にも増し、心してハンドルを握るよう努めていますが、あらためて気づいたことは、白線が消えかけて見えにくくなった横断歩道やひし形マークのほか、夜間、反射材を着用せずに横断する歩行者の存在です。

事故を抑止するためには、適切な交通環境の整備促進とともに、ドライバーと歩行者、双方の交通安全に対する意識向上が不可欠であります。

社会が加速度的にデジタル化していく中、横断者を察知して自動的に止まるクルマの登場や自動運転車、空飛ぶクルマの出現は、そう遠くない未来の出来事かもしれませんが、それまでの間はハード・ソフト両面でのアナログ的なアプローチを工夫するしかなく、その基本となるのが、道路の路面標示であります。

この、横断歩道やひし形マークなどの道路標示について、県警では、県民からの要望や日々の警察活動を通じ、補修が必要な箇所の把握に努め、優先度の高い箇所から順次整備を行っているものと承知しております。

道交法では「横断しようとする歩行者がないことが明らかな場合を除き、横断歩道等の直前で停止できる速度で進行しなければならない」と規定しておりますが、横断歩道に規制速度で侵入した場合、直前でブレーキを踏んでも間に合わないことは明白であります。そのために設置されるのが、ひし形マークです。

ご案内の通り、ひし形マークは“その先に横断歩道がある”ことを予告し、横断歩行者がいる場合はすぐに停まれるよう注意を促すもので、通常、横断歩道の50m前と30m前の2か所に標示されます。

私は、信号機がある場所では信号機を、信号機がない場所ではひし形マークに気づいたタイミングで、いつでもブレーキを踏めるよう、減速準備に入ることが大事であると考えますが、昨年、山梨県警が実施したアンケートでは、回答者の6割超が「マークの正しい意味を知らない」と回答しており、免許取得以降の交通安全に関する知識の維持がいかに重要か、痛感する思いがいたしました。

そこで、お伺いします。
横断歩道の手前で停止するためには、その手前にあるひし形マークに対する気づきが大変重要となります。

そこで私は、すべてのドライバーに対し、ひし形マークの意味合いについてあらためて理解啓発を図るとともに、ひし形マークのような法令に定められたものだけでなく、横断歩道の存在を知らせる路面標示について道路管理者と連携して工夫するなど、さらなる安全対策の推進に取り組んでほしいと考えますが、県警では、横断歩道における死亡事故の抑止に向け、今後どのように取り組んでいくのか、ご所見をお示しください。

最後に、歩行者に対してであります。

夜間、車を運転中、散歩する高齢者をよく見かけます。
夕暮れ時はできるだけ早めにライトを点灯し、前照灯をこまめに切り替えるよう心掛けていますが、反射材1つだけでは、方向によっては視認しにくい場合もあることから、私はタスキ型と腕章型の併用といった形など、複数での反射材の着用が有効ではないかと考えます。

そこで、お伺いします。
横断歩道を横断中の歩行者の安全を確保するためには、歩行者側にも交通安全意識の浸透を図ることが重要であると考えますが、県警では、今後どのような啓発を行っていくのか、また、夜間の歩行者の内、特に高齢者に対し反射材の着用を促すことは極めて有効と考えますが、着用率向上を図るために今後どのように取り組んでいくのか、ご所見をお示しください。
以上で私の質問を終わります。ご清聴誠に有難うございました。

<答弁概要:警察本部長>
【①】
横断歩道での交通事故を防止するには、まずはドライバーがひし形マークなどにより横断歩道を認知した上で、余裕を持って横断歩行者の有無を確認することが重要と認識しております。

そこで県警では、現在強化中の横断歩行者妨害取締りの現場はもとより、安全運転管理者講習や運転免許更新時講習等において、横断歩道の事故防止を重点とした教育を実施しております。また、ひし形マークの意味を問い掛ける広報啓発チラシを作成し、交通安全教室等で活用しているほか、関係機関・団体や保険会社が提供するパンフレット等の上でも協力を得て広報しております。さらには、「横断歩行者事故防止ポイント」という広報啓発動画を製作し、県警ホームページやユーチューブチャンネルに掲載するとともに、大街道などのストリートビジョン等でも放映しております。

横断歩道に関する道路標示については、通学路や病院、公共施設の周辺など、特に横断需要が高い箇所の早期補修に努めるとともに、道路管理者と合同で現場点検を行うなど連携を図りながら、横断歩道付近のカラー舗装化や、ひし形マークと横断歩道の間に減速を促す破線の設置を道路管理者に働きかけるなど、横断歩道の存在を強調する安全対策について積極的に進めて参りたいと考えております。

【②】
横断歩道での交通事故を防止するには、ドライバー側だけでなく、歩行者側にも事故に遭わないための心掛けが重要と認識しております。そこで県警では、実際の夜間コースや歩行者シミュレータを活用した参加・体験・実践型の交通安全教室を開催し、特に、横断時には手を挙げるなどのドライバーとの意思疎通を行い、横断中にも再度の安全確認を行うよう注意喚起に努めております。

また、夜間、高齢者が反射材を着用せず道路横断中、進行してきた車に撥ねられる死亡事故が多発していることから、県警では、タスキ型反射材の着用と同時に、例えば、靴の両側面に反射シールを直接貼付するなど、複数の反射材による効果的な着用の促進を図っております。

今後も、関係機関・団体との連携を図りながら、ひし形マークについての理解や効果的な反射材の着用などを粘り強く訴えるとともに、よりドライバーから認識しやすい交通安全施設を整備するなど、ソフト・ハードの両面から実効ある交通事故の防止対策に取り組んで参りたいと考えております。