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空き家対策について(2017年2月定例会)

空き家対策について - 質問 -

次に、空き家対策についてお伺いします。

総務省の2013年住宅・土地統計調査によりますと、我が国の空き家総数は全国で820万戸に上ると言われ、今後ますますの急増が見込まれています。

野村総研によりますと、その数は2033年には2,167万戸にまで膨れ上がり、空き家率は30.4%になると言われています。3戸に1戸が空き家という将来予測には、誰もが強い危機感を感じるのではないでしょうか。

しかしながら、この問題はとても裾野が広く複雑です。

リノベーションなどの利活用もしくは除却といった空き家そのものをどうするかといった問題から、災害リスクを回避し、社会インフラ、コミュニティなど地域をどう維持するのかという問題、さらには少子高齢化、人口減少時代における都市計画やまちづくりといった公共政策に至るまで、その裾野は広がります。

国の分類によりますと、空き家には賃貸用住宅、売却用住宅、二次的住宅、その他住宅の4つの類型がありますが、特に問題となるのがその他住宅であり、とりわけ管理者不在の特定空家です。この特定空家は、もはや利活用できない不良空き家であり、倒壊や火災、不法侵入など犯罪の温床、景観の悪化など近隣住民の日常生活に密接にかかわり深刻な被害をもたらす可能性があります。

御案内のとおり、2014年、空家等対策特措法が成立、所有者に空き家の適正管理が義務づけられ、市町から所有者に対し、改善の命令や勧告を行うことができるようになりました。

それでも改善されない場合には、50万円以下の罰金が科され、倒壊の危険性がある場合は行政代執行による除却が可能となりました。

これにより、所有者の管理責任がより厳しく問われることとなったわけでありますが、実際にはさまざまな事情により、なかなか空き家問題が解決しないとの声も少なからず耳にします。

除却につきましても、数百万円と言われる除却費用を所有者が払えない、払わないとなれば、結果的に自治体の持ち出しとなります。税金の公平な分配という観点から行政も慎重にならざるを得ず、また、将来、3戸に1戸が空き家になるという見通しの上からも、代執行による除却対応には一定の限界があると考えられます。

先に述べた調査によりますと、本県の住宅総数は70万5,200戸で、特定空家となる可能性があるのはその内数であるその他住宅6万7,100戸であります。

大事なことは、この6万7,100戸を可能な限り特定空家にさせないこと、そして、今後、新たな空き家の発生を可能な限り抑制するために、今、何をなすべきかということであります。

そこで、お伺いします。

本県における特定空家の現状と課題について、どのように認識しているのか。また、ますます急増が見込まれる空き家及び特定空家の発生をできるだけ抑制するために、県として、今後、どのように取り組まれるのか、御所見をお示しください。

空き家対策について - 答弁 -

答弁:土木部長

本県における特定空家の現状と課題、また、空き家の発生を今後どのように抑制するのかとの御質問にお答えいたします。

老朽化し倒壊するおそれがある特定空家については、県の判定基準案をもとに、現在、各市町で基準を作成している段階であり、現時点ではその実態は把握されておりませんが、一般的には、除却に多額の費用を要することや、所有者が不明のため適正な管理ができていないなど、多くの課題があると指摘されております。

また、空き家及び特定空家の発生を抑制するためには、これまで以上に中古住宅を活用することが不可欠でありまして、おおむね20年で資産価値がゼロになると言われる住宅をその状態に応じ適正に評価し、市場に流通させるとともに、子育て世帯や高齢者世帯などの各ライフステージに応じた住みかえなど、住宅を長期間にわたり使用することが重要でございます。

このため県では、建築関係団体や金融機関等による中古住宅の価値を評価する取り組みへの助言や、空き家の適正管理等に関する相談などを行ってきたところであり、さらに出前講座などを通じ、住みかえに関する意識啓発にも取り組みたいと考えております。

今後とも、市町及び関係団体等と連携し、中古住宅の活用を促進することで空き家の発生を抑制し、県民の住環境の保全に努めてまいる所存でございます。