
8月には閉会中審査として、常任・特別委員会が開催されました。 今年度の私の所属は、 農林水産委員会と、少子高齢化社会対策特別委員会。
今朝のNHK日曜討論は、見応えがありました。 テーマは「どうあるべきか?“女性活躍社会”」。 同番組を毎週チェックしている私の、 “今日イチ”ならぬ“今年イチ”でした。 県政の一翼、の一端を担わせて頂くものとして 私は、 県政最大の課題は人口減少問題と認識しており、 あらゆる政策のベースにこの現状認識が欠かせない と思っています。 それには、 人口の流出を抑制し、定住・交流人口を増やす という定量的な視点と、 本県の人口構成や地域実態に基づいた 社会的価値への転換という定性的な視点、 その両方が求められると思います。 社会的価値の転換とはつまり、 家庭や労働、 子育てや教育、 コミュニティや生きがい等のありようを、 時代と地域に即したものへと見直す ということになると思いますが、 本日のテーマは 正にそこに焦点を当てたものでした。 現在、政府は、 成長戦略の中核に「女性の活躍」を掲げ、 2020年までの目標として、 指導的地位に占める女性の割合を 30%程度にする、としています。 このことを受けて、加藤内閣官房副長官と、 サイボウズ社長の青野慶久さん、 日本女子大学教授の大沢真知子さん、 ワーク・ライフバランス社長の小室淑恵さん、 博報堂リーママプロジェクトリーダーの田中和子さん、 社会学者・詩人の水無田気流さん によるディスカッションが行われたのですが、 それぞれの主張はいずれも説得力があり、 特に、小室さんの主張には感服させられました。 ワークライフバランス(以下、WLB)は、 決して「女性」の問題ではなく、 男性を含めた「社会全体」の問題であるとし、 急激な人口構造の変化に対し バランスする社会へと変容を図ることが肝要であり、 今がそのラストチャンスという認識を 社会全体で持つ必要があるのではないか。 そのような主旨だったと思います。 賛成です。 そして、私にとって高校の後輩 というと失礼かもしれませんが、 サイボウズ社長・青野さんの “男性も一度立ち止まる勇気を” との指摘は、とても的を射たものであり、 何より素晴らしいのは 「にっけい子育て支援大賞」を受賞するなど、 自社でWLBを実践されている点。 青野さんは紛れもなく、 日本のWLBイノベーターの1人だと思います。 ともあれ。 女性活躍社会への転換といっても、 本県にあっては、当事者は県民の皆様であり、 舞台は生活を営まれるそれぞれの地域です。 皆様の声にしっかりと耳を傾けながら、 人口オーナス時代を展望しながら、 女性の活躍を含めた今後の愛媛のあるべき姿を、 私自身、模索しつつ、 その提言に磨きをかけてまいりたいと思います。
本日のテーマは、 教育委員会制度改革について。 先月、法律改正され、 来年度から施行される 新たな教育委員会制度について 理事者から説明がありました。 変更の主なポイントは、 教育長と教育委員長が 新“教育長”として一本化され、 教育委員会と首長の連携が強化された点です。 この点に関し、各委員から、 首長の関与により 教育の政治的中立性は確保されるのか、 市町など学校現場や労働組合の意見はどうか、 県内において従来の制度で課題はあったか等、 活発な質疑が寄せられました。 3年前の大津市いじめ自殺事件では、 市教育委員会の対応をはじめ、 その在り方が根本的に問われることとなりました。 教育委員長と教育長のどちらが責任者かわかりにくい。 審議が形骸化している。 迅速に対応ができない。 しくみとして民意が十分に反映されていない。 こうした指摘に対し、国ではこの間、 教育再生実行会議や中央教育審議会、 与党ワーキンググループ、国会論戦を重ねつつ、 今回の制度改正に至ったわけですが、 これにより、 責任体制が明確になること、 迅速な危機管理体制が構築できること、 審議の活性化が図られること、 など制度の改善強化が期待されています。 私も、政治的中立性の確保を注視しながら、 改革の推移を見守ってまいりたいと思います。
昨日に続いて、 本日は新居浜市からスタート。 最初に、 県立新居浜特別支援学校を視察し、 印南校長、西原特別支援教育課長から 話を伺いました。 同校は2011年、 今治特別支援学校分校から独立し、開校。 児童生徒の増加に伴い 教室不足が生じたため、 昨年3月に校舎を新築。 同年4月から、 キャリア教育の取組みとして 高等部に産業科を配置するとともに、 来年4月には 肢体不自由児を対象とする分校の開設が 予定されているとのこと。 東予東部地域における 障がい児教育のセンター校として、 地域の期待も ますます大きなものとなっています。 特に、 小中高一貫で、 1人1人の発達段階とニーズに応じながら取り組まれる 同校のキャリア教育の熱心さには 目を瞠るものがありました。 高等部では、校内学習だけでなく、 地域の事業所等で現場実習を重ねることで、 卒業後の就労、社会での自立に必要な 知識・技能・態度をより深く学ぶことができます。 学校関係者のそうした努力により 就職率は年々向上し、 昨年度は30%を超えています。 業種別では農業関係の他、近年では、 介護やクリーニングなど サービス業への就職が増えてきているとのことでした。 子供たちの将来における自立は 保護者の皆様にとって、共通にして最大の願い。 さらなる同校の教育成果に期待を寄せたいと思います。 その後、西条市大保木の峰地区に移動し、 2011年の台風により発生した 地すべり危険箇所に対し手当を行った 緊急対策工事の状況を視察しました。 地すべり危険箇所は、 被害想定面積が5ha(市街化区域等では2ha)以上 で指定され、 中山間地の多い本県では、 全県で約500箇所存在します。 ゲリラ豪雨などの異常気象や 南海トラフ地震が懸念される昨今。 国や自治体と連携し、 できるだけ早期の対策実現をめざし 取り組んでまいりたいと思います。
本日は、 今年度初となる常任委員会が開催されました。 私にとっては、 副委員長として臨む初めての委員会であり、 緊張と戸惑いが交錯する 忘れられない1日となりました。 本日は県警察本部の審査で、 議題は最近の治安情勢と県警の取組状況について、 でした。 刑務部長から 今年度の取組目標に関する詳細説明の後、 質疑では、 自転車の飲酒運転、 県自転車条例、 暴力団犯罪の推移、 高齢者の安全対策など 様々な課題が取り上げられました。 私も2点質問したのですが、 少しいつもと異なる空気を感じたため、 何だろうと自分なりに考えると、 正副委員長は進行役に徹するのが基本だから 自制も必要だ、という気づきでした。 本会議や委員会など様々な議会活動の中で、 それぞれの立場で求められる役割があることを、 身をもって学ばせて頂いたわけです。 有難いです。 そして、もうひと言添えるなら、 県民の安心・安全を育む県警と、 子どもたち、即ち、愛媛の未来を創り出す 県教育委員会を所管する本委員会は、 正にクリエイティブな行政分野といえるでしょう。 そもそもが クリエイティブ業界出身の私としては、 培ったマーケティング力や構想力で 両分野の発展に少しでもお役に立てるよう、 そして、委員長をしっかりと補佐し、 活発な委員会となるよう尽力してまいりたいと思います。