今日から29日間の会期で、 ��月定例県議会が幕を開けました。 ご承知の通り、地方議会は国会と異なり、 二元代表制というスタイルをとっています。 つまり、 行政の代表者である知事から提案される 予算案や条例案など様々な議案に対して、 県民の代表者である議会が、 定例会や各種委員会等を通じて議論を行い、 定例会最終日に表決を行い、審判される、 というスタイルです。 開会日の今日、 中村時広知事から提出されたのは、 ��月補正予算案を含む15議案。 予算額は、 一般会計 223億5,560万円、 企業会計 1,027万円、 合計 223億6,587万円で、 国の緊急経済対策を考慮しなければ、 過去10年で最大規模となります。 ⇒議案の詳細は、こちらをご参照ください。 ここで素朴に考えると、例えば、 “その223億円はどうやって捻出したの?” “その内、借金はいくらで返済の見通しはどうなの?” という疑問が浮かぶ方もいらっしゃるのではないか、 と思うのですが、私は、 そうした皆様の気持ちや思いを代弁することが 議員活動の肝心、といっていいと思います。 先程の例の場合、疑問の本質は、 県財政の健全性に対する懸念に置き換えられますが、 まさに昨日のブログでご報告の通り、 代表質問の中でしっかりと質してまいりたいと思います。 さて。 話を戻しますと、今回の予算編成の主眼は、 県単独緊急防災対策(70億4,645万円)をはじめ、 県民生活の安全確保にあるといえそうです。 山間部が全県土の約70%を占め、 有人離島数が32と全国で3番目に多い本県は、 ・・・となれば言うまでもなく、 自然災害に対して大きな地理的ハンデを有しています。 ��0年以内に60%以上の確率で発生するといわれる南海大地震、 あるいは東南海3連動地震に対する備えや、 伊方原発の安全性の見直しなど、 防災力の向上は急務かつ喫緊の課題といえ、 その点では、70億円もの緊急防災対策に 大変心強いものを感じます。 が、一方で、 産業振興などの経済雇用対策や 疲弊する地域医療福祉の充実など、 喫緊の課題は他にも山積しており、 “虫の目”だけでなく“鳥の目”が 求められることは言うまでもありません。 限られた財源の中で、 これらをどう集約していくのか、 ��9日間、1つ1つ、 しっかりと調査し論戦に臨んでまいりたいと思います。
午前、県民相談の後、 午後、現在開催中の「瀬戸内国際芸術祭2010」 の視察で、高松市へ移動。 高松港に到着し、ギリギリセーフで、 女木(めぎ)島行フェリーに飛び乗った。 潮風と磯の香りが、心地よく、懐かしい。 と、ふと周囲を見渡すと、 明らかに、地元でも四国でもなく都会から、 と思われるお友達やカップルやご一行で、 船内は、 いつになく、に違いない、にぎわい状態。 すかさず、 瀬戸内国際芸術祭2010の集客力恐るべし、 と感じたが、 後から思えばそれはまだ、序の口であった。 20分後、女木島に到着した瞬間の印象は、 伊予弁で言うと、“あれ、何ぞぉ~?”な驚きに次いで、 讃岐弁で言うと“やんっりょるのぉ~!”という、感嘆。 すっかり、というか、スッキリと、参りました、 という、なんだか爽快な気持ちで一杯になった。 カモメの駐車場、から始まって、シビレながら。 さっそく、作品案内地図を片手に、 オリエンテーリング、スタート。 おー、あっちもこっちも、と挙句、 島のてっぺんまで、徒歩で、踏破。 ��これはお薦めしません。専用バスがお薦めです。) こんなに汗が噴き出したのはいつ以来、 と振り返る前に、 酸欠で倒れたらアカンという心配が先、 の始末であった。 山頂の洞窟の中、 そんなフラフラな私の目の前で。 鬼合戦、あるいは裸の桃の勝利、 という作品がほんのりゆらゆらと、煌めいていた。 さすがに帰りはバスで山頂を後にしたが、 約2時間の滞在は、まさにあっという間で、 女木島と一体化した夫々のアートを感じながら、 心と体の両方で、冒険をたっぷり満喫できたー、 という、爽快なあと味、に包まれた。 そして、 帰りの船で驚かされたのは、その乗客の多さ。 まさに立ち見状態でデッキが埋め尽くされている、 ではありませんか。 私の知らないところで、こんなに多くのお客様が、 島内をグルグルしてたのね。 というのが、先ほど、 芸術祭の集客力恐るべし、と綴った真相であった。 ぜひ、1人でも多くの本県関係各位に この(伝わるかどうか不安ですが)刺激を体感頂き、 同事業の経済効果その他の検証も含めて、 本県経済成長戦略2010にリンクさせて頂きたいし、 私もまた、議会活動の中で積極的に提言すべく、 観光分野の研究調査に取り組んでまいりたい、と思う。
午前、県民相談。 午後、 松山市内にて開催された財団法人えひめ地域政策研究センター 設立10周年記念講演会に、出席。 講師が、元総務大臣の増田寛也氏ということと、 テーマが「地域主権改革と地方政府のあり方」とのことで、 県下の首長・自治体議員・行政関係者こぞって参加の盛況ぶり、 であった。 まず、地方自治の原則からみた 国政・地方政治の“現在地”について検証があり、 次いで、現政権における地域主権戦略大綱、 いわゆる原口プランの解説と見通しが示され、 最後に、現時点における地域主権改革の課題と、 地方における各関与者の役割について期待が述べられた。 拝聴して。 連日、代表選で政局一色の政権下で、 あるいは、政官とも総論賛成・各論反対で、 地域主権改革が一向に前に進まない 国会の状況を憂えるとともに、 名古屋市や阿久根市等の事態を見る限り、 批判されるべきは地方政治もまた然り、 と、何とも忸怩たる思いに包まれる。 私には到底見あいそうもない 重たすぎる宿題だが、 絶対になさねばならない宿題、と捉え、 愚直に、真摯に、取り組んでまいりたい。
AM8:20、ホテルを出発した一行は、 サンフランシスコ国際空港へ向かった。 いよいよ、帰国である。 正午過ぎに同空港を離陸し、一路、成田空港へ。 所要時間は約11時間ということだったが、 一睡もできないまま、1時間ほど早く成田に到着。 体内時計では8/6の22:00頃、なのに、 日本時間では8/7の13:00頃、なので、 その違和感たるや、久々の徹夜明け、のようであった。 その後、昼食をとり、羽田にて飛行機を乗換え、 夕方、無事、松山に帰着。 訪米中にも様々なご相談のお電話を頂き、 明日からさっそく公務に全力を挙げてまいりたいし、 今回の公的訪問で得たかけがえのない知見を宝とし、 県政に反映できるよう尽力してまいりたい、と思う。 末尾ながら、 事前準備から全行程の遂行にご尽力頂いた職員各位と、 県下すべての関係各位に心より感謝を申し上げます。 長期間にわたり大変に有難うございました。
午前中、 日本人街をはじめサンフランシスコ市内を、視察。 同市観光の目玉でもある世界最古のケーブルカーは、 どこか坊っちゃん列車にも似て、 早朝にも関わらず長蛇の列は切れるどころか増え続け、 その人気の高さが十分にうかがいしれたし、 乗車料金は1人5ドルだから、この街の観光収入としては おそらくかなりの比重を占めているに違いないだろうし、 その後に移動したフィッシャーマンズワーフにしても、 小高いツインピークスにしても、 (坂の街、サンフランシスコ) あるいは昨日のゴールデンゲートブリッジにしても、 どこも観光客にあふれていたのは決して偶然ではなく、 歴史的にも同市の観光政策が、その経営戦略の根幹に、 しっかりと組み込まれている証左に他ならない、と感じた。 夕方、市内のレストランにて、 今回の公的・民間訪問団合同での解団式が開催された。 6日間を振り返りながら、やはり長いようで短く感じられたが、 言い当てるとするなら、濃い、というのが、私の心象である。 日本もこの先、 一定のコスモポリタン化が進むことを想定した上での 国の理念および制度設計が求められるであろうし、 世界経済におけるプレゼンスを考えると、 経済成長戦略はどのようなポジションをめざすものか、 その人材育成にどう取り組むのかが問われる、だろう。 あるいは、わが愛媛においても、 アメリカの州政府のような独自のダイナミズムの発揮や、 サステイナブルな地域経営戦略の実効性が、 好むと好まざるとに関わらず内外の競争を伴って、 シビアに要請される時代に入った、と思えてならない。 そう肌で実感させられた私にとってこの6日間は、 非常に色濃く、有難く、貴重な機会であった。 その後、日本と愛媛の将来について、しんしんと、 夜もすがら熱く語り続けたこの日ばかりはおそらく、 訪問団各位もそれぞれ感慨一入であったに違いない。 帰国するまで気は抜けないが、解団式にあたり、 訪問団員各位に心より感謝を申し上げたい、と思う。