
「(略)先週、県議会6月定例会が開会し、一般質問が行われました。
今朝は、そのうち主な質疑についてご報告させて頂きます。
初めに、県管理道路の陥没対策の取り組みに関する質問がありました。
これに対し理事者からは、「埼玉県八潮市の道路陥没事故を受け、2月に直径2メートル以上の下水道管が埋設されている6路線計約1・1キロを緊急点検を実施したところ、異常は見られなかった。現在は、河川や海岸沿いといった陥没リスクの高い48路線計約120キロで空洞調査を進めている。今後はAI解析による高度な調査を行うなど適切な対策に努める。」との答弁がありました。
路面化の空洞調査と安全対策については、私もこれまで質問を重ねてきましたが、AIを活用した調査手法の導入や水道施設の耐震化については、財源を含め国策として取り組む必要があると考えます。
その意味で、これまでを上回る約20兆円の予算が盛り込まれた来年度から5年間の国土強靭化計画が先般、閣議決定されたことは大変心強い限りです。
県として自治体とも連携しながら、道路や水道などのインフラ老朽化や大規模災害への対策を急いでまいりたいと思います。
次に、県営住宅の空き住戸の活用策について質問がありました。
これに対し、「住宅の長寿命化計画の在り方を見直すため、昨年度実施した需要実態調査に基づき、耐用年数などを踏まえ住宅設備や間取りのリニューアルの検討を進め、福祉住宅にもつながる柔軟な利用など先進事例を参考に活用に取り組む。」との答弁がありました。
私も日頃からご相談を頂くことの多い課題ですが、公営住宅入居者の高齢化に伴うフレイルや単身世帯化、建物の老朽化によりバリアフリー化がなかなか進まない中で生じる大変深刻な問題です。
高層階への上り下りが困難となった高齢者の低層階への住み替えをどうするか、一方で増え続ける空き家を活用した新たなしくみや、公営住宅入居者の若返りに向けた新たな対策など、私も、住宅政策の抜本的な見直しに向けてしっかりと研鑽してまいりたいと思います。
次に、県立高校体育館のエアコン整備の進め方について質問がありました。
これに対し、「普通教室への設置が完了した後、2023年度から5カ年計画で音楽室など特別教室への設置を進めてきたところ。体育館が災害時に避難所として活用されることを踏まえ、スポーツ系学科がある新居浜東、東温、宇和、宇和島南、今治東の5校の体育館について2027年度までに先行して対応することとした。また、今年度に新築予定の新居浜東の補助体育館、東温の武道場、宇和のスポーツスタジオ、宇和島南の相撲場にも設置することとしている。」との答弁がありました。
次に、移転新築する県立今治病院の看護師らの人材確保にどう取り組むかとの質問がありました。
理事者からは「今治市が市医師会と協力し、看護学校卒業生の地元定着に向けた奨励金制度を2025年度に創設。看護師らの宿舎や保育所のあっせんに積極的に取り組むことに加え、医師は地元医師会が愛媛大などに派遣を働きかける。県として給与の引き上げや看護師の夜勤手当増額などの処遇改善にも努めており、病院運営の要となる医療従事者の確保へ市町や地元医師会と連携、協力して取り組みたい。」との答弁がありました。
最後に、県文南側の県有地に関する質問がありました。
このことに関し、中村知事からは「現在も複数の民間事業者から関心を寄せられているが、建設費高騰に伴う収益性確保が課題」との説明があり、施設整備後の安定した運営を見据え、官民の役割分担を明確にする必要があるとの見解が述べられました。
また、MICEは県文の南側や西側を対象エリアとし、県文の設備拡充や会議室、駐車場の整備などが見込まれるとのことです。
7月にも新たな有識者で検討会をつくり、官民の役割分担の範囲や交流人口拡大に向けた取り組みが議論され、2023年度に公表した県有地の活用の方向性を9月をめどに改定した後、民間事業者へのサウンディング調査を実施し、公募要件や3度目の公募時期を判断するとのことで、「愛媛の持続的な発展のため、施設整備の早期実現に全力で取り組む」との答弁がありました。
以上、今朝は、先週行われた県議会一般質問の主な質疑についてご報告させて頂きました。今週も宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 21:33
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