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2026年 2月定例会(3/4)

  • 2026年 2月定例会(3/4)

    テーマ地域経済対策

    官民共創拠点・E:N BASE(エンベース)について

    初めに、官民共創拠点・E:N BASEについてお伺いいたします。 本年1月、地方創生・産業振興対策特別委員会の県外視察で、グローバルコネクト福岡(愛称:グロコネ)を訪れました。 グロコネは昨年5月、世界的なスタートアップ支援機関であるCICケンブリッジ・イノベーション・センターが福岡市に進出した際、福岡県が同施設内に開設したスタートアップおよび中小企業向けの総合支援拠点です。 県の職員が常駐し、資金調達、海外展開、人材支援など県内事業者からの相談を無料で受け付け、福岡から世界に挑戦し、世界から選ばれるスタートアップ、ベンチャーを生み出すとともに、アジアを起点としたグローバルなエコシステムの形成を目指しています。 スタッフからは、開設して1年に満たない中、県内事業者のニーズや反応の高さなど確かな手応えが語られ、CICと連携してアジアを主なターゲットに取り組む福岡県経済のスケールと勢いと熱量に圧倒される思いがいたしました。 と同時に、本県が5月に開設する官民共創拠点・E:N BASEが本県経済の発展にどのように寄与してゆくのか、ぼんやりからくっきりと、本事業がめざす輪郭をイメージすることができました。貴重な視察の機会を頂き、この場をお借りし感謝申し上げます。 さて、官民共創拠点・E:N BASEについてであります。本事業は、最強ビジネスとも言われる商社マン出身の中村知事肝いりの事業であり、知事就任時の「メニュー選択型行政から政策立案型行政へ」という構想の1つの到達点であるというふうに受け止めています。 知事は会見で、各部局で政策を立案する第1段階、部局を横断して複眼的な視点で政策を立案する第2段階をクリアし、現在は、民間の視点を県の政策企画段階から取り入れていく第3段階に入り、その一つの役割を担うのがE:N BASEであると趣旨を語られました。 私は、人口減少が加速し生産年齢人口が激減する本県において、DXとともに“官民共創の推進”は最重要の視点であり、東中南予それぞれに山積する地域課題の解決に、スタートアップ、ベンチャーの創出は不可欠と考えます。 先述のグロコネの視察では、スタッフから、“拠点来場者の半数以上がスタートアップで、それは決して若者に限らず、むしろ子育て世代を含めて年齢も職種も様々。想像を超えるダイバーシティなコミュニティが現出している”、あるいは “「AI×具体的な課題=自社の強み」という課題解決の方程式について、多様な主体が解を持ち寄り、アレンジやシナジーが生まれ、新たなビジネスやプロジェクトが生まれている”ことなどを伺いましたが、正に本県の官民共創拠点・E:N BASEがめざすべき1つの未来像がここにあると確信しました。 そこで、お伺いいたします。県民所得の向上に向け、官民共創拠点・E:N BASEを通じてスタートアップの創出、基幹産業のイノベーションなどの支援をどのように行っていくのか、ご所見をお示しください。 また、来月からE:N BASEの会員登録手続きが始まりますが、本事業の趣旨がきちんと伝わらなければ、登録申請にも拠点の有効活用にも繋がりません。E:N BASEに対する県内外の事業者等の期待と関心を高めるために、どう周知を行っているのか、併せて、どのような運営体制を構築していくのか、ご所見をお示しください。 〈答弁概要:中村知事〉本県経済の持続的発展に向けては、地域に新たな変革をもたらすスタートアップの創出が重要であることから、これまでも愛媛グローカルフロンティアプログラムを軸に創業支援に努めてきたところではありますが、5月に開設するエンベースが、多様な主体が出会い、つながり、共創を通じて新たな価値を生み出す拠点であることを活かし、スタートアップの更なる発掘や、イノベーションの促進を図っていきたいと考えております。 今年度は拠点の完成に先駆け、共創の芽となる出会いや気づきを生み出すべく、ビジネスアイデアコンテストや若手IT起業家の創出につながる合同合宿、産学金官で構成するEGFコンソーシアムにおける勉強会のほか、県外スタートアップと県内企業とのマッチングイベント等を実施し、交流を活性化する中で、多様な主体における共創マインドの醸成及び裾野拡大に取り組んだところでございます。 今後はコンソーシアム会員とも連携しつつ、起業を目指す学生や社会人との出会いや交流、スタートアップとのマッチングを通じて、新たなビジネスが生まれる共創の場としてエンベースを最大限活用する所存でございます。さらに民間企業のオープンイノベーションの一層の機運醸成も図りながら、官民共創による地域経済の好循環の創出に全力で取り組んでまいりたいと思います。 〈答弁概要:企画振興部長〉多様化、複雑化する地域課題に的確かつ迅速に対応するためには、企画段階から民間の知見等を積極的に取り入れる官民共創の手法が鍵であり、その実践の拠点となるエンベースが機能を十分に発揮できるよう、県内外の多様な主体に継続して参画いただける環境づくりが重要と考えております。 このため、官民共創の一つの仕組みである政策エコシステムの構築や、デジタル実装に向けた取組等を通じ、民間企業や金融機関、大学、市町等との関係を強化するほか、ホームページによる情報発信はもとより、民間等と連携して拠点の活用につながるアイデアを共有するワークショップ等を開催するとともに、県外の共創施設とのネットワークを介してその会員企業等に周知を図るなど、拠点開設に先立ち、共創への理解浸透と認知度向上に努めているところでございます。 また、多様な主体の参画による共創に結び付けるため、県外施設でスキルを修得した県職員と、運営ノウハウを有する事業者のスタッフが、拠点に常駐し相互に連携しながら、共創による新たな政策形成やビジネスチャンスの創出等に向けた対話や交流を促す運営体制を構築することとしております。今後とも、共創に共感する多くの主体がエンベースに集い、地域活性化に繋がる活動が展開されるよう、会員募集の開始も機に更に民間等に働きかけを強化し、参画主体の裾野拡大を図りたいと考えております。

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  • 2026年 2月定例会(3/4)

    テーマ未来世代対策

    教育現場における生成AIの導入について

    次に、教育現場における生成AIの導入についてお伺いいたします。 本年元旦、思うところがあり、小学生のとき以来となる詩作を行いました。タイトルは「椿」。ここでご披露させて頂きます。 「椿」冬の静けさに/ひとひらの灯をともすように/椿は咲く白き雪に/紅を映し/凛として立つ姿は/春への約束風に散らず/土へとすとんと落ちるその潔さに/人は人生の終わりを思い/また新しい芽生えを信じる控えめに/されど確かに/心をあたためる花よあなたがそこにあるだけで/道は明るく/季節はやわらぎ/人は笑みをこぼす椿よ/この一年も/私たちに寄り添い/希望を凛と咲かせてよ いかがでしたでしょうか?実は、この詩を書いたのは私ではなく、生成AI、“ChatGPT”なのであります。 ChatGPTは今、世界中で注目を集める生成AIの1つで、私がアプリに「椿をモチーフに詩を書いてください」と入力すると、ものの10秒でこの詩が完成。驚きを通り越し、思わず呆気にとられてしまいました。 生成AIは、今世紀最大といわれる変革を全世界にもたらしつつあります。日々の暮らしや社会、経済のあり方を根底から覆すようなインパクトをもって、私たちの身の回りや世界中で、そして想像を絶するスピードでパラダイムシフトが進んでいるのです。 詩作の出来栄えに感じ入りながら、ふと「はたして生成AIは人類の救世主となるのか?脅威となるのか?」という疑問が浮かんだので、再びChatGPTに聞いてみました。すると2秒で答えが返ってきました。 「救世主か脅威かは、生成AIを社会がどう活用し、どんなルール・教育・倫理を整えるかにかかっています。つまり「運命」ではなく「選択」です。」 回答のあまりの冴えに思わずパソコンに向かって舌打ちしてしまいましたが、時代の変化とスピードに食らいついて、自身をアップデートさせていかなければと、リスキリングやリカレント教育など“生涯学習”の必要性を痛感させられた、忘れ得ぬ元旦となりました。 この日進月歩で進化を続ける生成AIについて昨年10月、観光スポーツ文教警察委員会で視察に伺った新潟市教育委員会では、ChatGPTやGeminiの使い方を子どもたちの発達に合わせて授業に組み込むなど、GIGAスクール構想の導入から6年でICT活用全国一となるといった成果を挙げておられました。 担当者の説明によりますと、ICT活用による具体的成果のうち、特に評価が高かったのは、児童生徒の発表や表現の仕方、教師とのやり取りなど、主にコミュニケーションの部分で意外にも学力そのものとの相関はあまり見られなかったとのことでありました。 そうした生成AIの教育現場への導入については、子どもたち1人1人に個別最適化された学習の実現や、教員の負担軽減等のメリットが期待される一方で、様々な懸念やリスクが指摘されています。 冒頭の私の詩作も、仮に高校生が宿題で出された場合と仮定すれば、どうでしょう。宿題は10秒もかからず終了。その出来栄えに学校の先生は何点つけるでしょうか。そもそも詩作が高校生本人によるものか、生成AIによるものか、果たして見極められるでしょうか。教育現場における生成AIの導入の難しさの1つが、そこにあります。 その他にもプライバシーや差別といった倫理的な問題、デジタルデバイド、教育格差の拡大、思考力の低下や、生成AIへの過度な依存性といった導入リスクはさまざま考えられますが、そうした課題に対して、適切に対策を講じながら、段階的で健全な生成AIリテラシー教育を導入することが肝要であります。 すべての子どもたちが生成AIの恩恵を最大限に享受し、より良い学びの未来へと繋がることを期待し、お伺いいたします。 義務教育から高校教育、特別支援教育など、教育現場における生成AIの導入について、県教育委員会としてどのように認識し、今後どのように取り組んでいくのか、ご所見をお示しください。 〈答弁概要:教育長〉急速に進化普及するAIは、学校現場の効率性や利便性を大きく向上させるほか、子どもの特性に応じた学びの実現や創造性を高める効果が期待できる一方で、誤りを含む情報の出力のみならず、差別や偏見の助長、過度な依存、プライバシーの侵害などの様々なリスクも有することから、まずは教員自身がその危険性を正しく理解し、教育現場での有効活用を進めることが重要であると認識しております。 このため県教育委員会では、昨年7月、生成AI利活用ルールを作成し、全公立学校に周知徹底するとともに、優良事例の共有や実践的な研修に取り組み、これまで延べ1322名の教員が参加するなど、意識と能力の向上に努めており、小中学校では、異なる意見の収集、高校では、探究活動での多面的な検証による改善、特別支援学校では、障がい者アート作品構想のイメージ化に活用するなど、学習効果を高める利活用を着実に広げているところでございます。 また、子どもの情報活用能力を育成するため、小中学生は、ネットトラブルを疑似体験できるAIアプリにより正しく情報を見極める力を、高校生は、来年度から生成AIをモデル校に導入し新たな価値を創造する力を養うなど、発達段階に応じて情報リテラシーの向上を図ることとしており、今後ともリスクに適切に対応しながら、教育の質の向上に繋がるAIの活用を進めて参りたいと考えております。

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  • 2026年 2月定例会(3/4)

    テーマその他

    高次脳機能障がいに対する支援について

    高次脳機能障がいに対する支援についてお伺いいたします。 高次脳機能障がいは、交通事故や脳卒中などの病気等により脳に損傷を受け、その後遺症として記憶、注意、失語、遂行機能、社会的行動といった認知機能、いわゆる高次脳機能が低下した状態をいい、厚労省によりますと、患者数は全国で約23万人と推計されています。 同障がいは外見からは判断しづらく、「気づきにくい障がい」などと言われ、その特性の理解も十分に進んでいないことから、患者と家族は適切な支援を受けることができず、日常生活や社会生活に様々な困難を抱えています。 公明党は1998年に井上義久元衆議院議員が政府に質問主意書を出したのを皮切りに、高次脳機能障がい者の支援充実に一貫して尽力。2001年度から坂口力厚労大臣の下でモデル事業が始まり、2006年度に普及事業として全国展開がスタート。この間は、地元八幡浜市出身の山本ひろし前参議院議員が、超党派の議連幹事長として各党との合意形成に奔走するなど、患者ご家族に寄り添い続けてまいりました。 そのような中、高次脳機能障がいへの理解を促進するとともに、当事者の自立及び社会参加のための、生活全般にわたる支援を、どの地域でも、あらゆる段階で切れ目なく受けられるようにするため、昨年12月に高次脳機能障害者支援法が成立。本年4/1から施行されることとなりました。 支援法成立の瞬間、患者家族会であるNPO法人日本高次脳機能障害友の会の片岡会長は、「まだ信じられない。感謝でいっぱいです。」と大粒の涙を流されたそうですが、その喜びがすべての患者ご家族に広がるよう、本県においてもさらなる支援の充実が図られるよう期待を寄せたいと思います。 さて、先般、愛媛高次脳機能障がい者を支援する会「あい」の石田幸政代表を訪ね、患者家族を取り巻く現状と課題等についてお話を伺いました。 石田代表は33歳の時、車にはねられ、くも膜下出血と脳挫傷を併発し、高次脳機能障がい者となり、この間、記憶や注意機能、遂行能力に困難を抱え続けておられます。 今なお、注意や記憶の機能低下が続いており、“昨日できたことが今日はできない”、“書類は読めるが次の瞬間忘れてしまうため、右から左へサッと書き写すことができない”など、生きる上で様々な壁が常に付きまとうことの辛さを、切々と語られました。 ほかにも例えば、事故によって社会的行動という認知機能が損なわれると、何かの拍子に、怒りが抑えられなくなる情動反応が起き、それによって人間関係のトラブルが続くと次第に周囲から人が遠ざかり、結果自分も傷つき、いつしか孤立を余儀なくされるといったケースが、家族会の中でも往々にしてみられるとのことでした。 そしてお話の最後に、「当事者によって“できること”と“できないこと”の境界が異なるため、高次脳機能障がいの特性に対する社会の理解がなかなか進まないことはわかるけれど、無理解から生じる当事者への𠮟責や人間関係の疎遠、孤立に直面する当事者の気持ちに、1人でも多くの人が寄り添い、温かく見守って頂ける社会であり、愛媛県であってほしい」との心情を吐露され、思わず胸が締めつけられる思いがいたしました。 当事者とそのご家族には、法律の間で受けることのできない行政サービス、例えば、買い物などの移動支援や同行援助、就労支援、親亡き後の専門施設の設置、疲弊する患者家族への支援など、抱える課題が山積しています。 行政の所管も医療・保健機関や団体も様々ある中で、どこに相談してよいのかわからなかったり、適切な対応が得られなかったりするなどで、生活支援への相談をはなから諦めている当事者は少なくありません。 そのような当事者が“そこに行けば解決の糸口を見つけられる”相談窓口と、その周知ということがやはり必要ではないでしょうか。 また、今春施行される支援法には、“どの地域でも、あらゆる段階において切れ目なく、生活全般にわたる支援を受けられるようにする”ことが記されています。 地域による支援格差の解消や人材育成と専門性の向上など、支援基盤の整備に向けた取組みを適切に拡充させていくには、まずは県内の高次脳機能障がい者数や支援ニーズの実態把握調査が必要といえるのではないでしょうか。 そこで、お伺いいたします。高次脳機能障害者支援法の成立を受け、今後、高次脳機能障がいに対する支援の拡充強化に向け、どのように取り組んでいくのか、ご所見をお聞かせください。 〈答弁概要:保健福祉部長〉高次脳機能障害は、外見からは障害がわかりにくく、障害に対する周囲の理解が進みにくいうえ、当事者だけでなく支援にあたる家族の負担も大きいことから、社会の理解促進を図るとともに、治療からリハビリ、社会復帰後の生活支援まで、切れ目のない支援が重要と認識をしております。 このため県では、支援拠点機関である松山リハビリテーション病院を中心に、市町や各圏域に設置した協力機関と連携して、きめ細かな相談支援や訪問指導を行うなど、社会復帰に向けて当事者や家族に寄り添った支援を行ってきたところでございます。また、医療、福祉団体や家族会など幅広い支援機関で構成する県高次脳機能障害支援連絡協議会において、研修会等の開催による支援人材の育成のほか、協力機関等と連携して広報誌等による普及啓発にも取り組むなど、県民の障害に対する理解促進を図っております。 さらに、今年度からは、当事者の社会復帰後に適切な生活支援等に繋げることができる人材を養成するため、新たに障害福祉サービス事業所等の職員を対象とした支援者養成研修を開始したところでございます。今後は、法律の制定を機に、関係機関と連携して、相談支援業務や普及啓発の取組を強化しますとともに、当事者と家族の支援ニーズ等の把握に努めることにより、個々の特性に応じた、きめ細かな支援の更なる充実に取り組んでまいりたいと考えております。

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