議会質問

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2026年 2月定例会(3/4)

テーマ防災・減災対策

災害発生時における要配慮者への支援について

関連して、災害発生時における要配慮者への支援についてお伺いいたします。

県は2/16、南海トラフ巨大地震で最大12,750人の死者が出るとした新たな地震被害想定調査の結果を発表。

それによりますと、最も死者数が増えるとされる冬深夜に発生した場合、津波による犠牲が最多で、前回比1,129人増の9,313人と想定。

主な増加要因は、要配慮者のうち、災害時に自ら避難することが困難な避難行動要支援者とその同行者を避難者の2割と見込み、この方々が健常者に比べて避難速度が低下することで逃げ遅れが増えるためとしています。

一方、今回の県の想定は、国が昨年行った想定の半減にあたり、本県として近年取り組んできた南予沿岸5市町での夜間避難訓練や、外灯、転落防止柵の整備、舗装などの取り組みの成果や、県民の避難意識の浸透、向上を踏まえて直後避難率を前回の20%から45.6%に引き上げたことによるとしています。

さらに県は、2023年時点の耐震化率86.4%が100%になれば、揺れによる全壊棟数は約8分の1に、人的被害も約12分の1に減少するとし、津波からの直後避難率100%達成、つまり要配慮者を含めて全員がすぐに避難できる体制が確立できれば、前回想定の約16,000人から約8分の1の約2,000人に犠牲者を減らせるとしています。

そのためには、市町との更なる連携と支援が不可欠であり、個々の避難意識の向上とともに、要配慮者への支援をより充実させる必要があると考えます。

言うまでもなく、要配慮者には、病気や障がいなどで災害から身を守ることに何らかのハンディキャップがあり、周囲の支援が必要になる人たちが含まれており、要配慮者の被害を最小限にくい止めるためには、家族や地域住民による積極的な支援が欠かせません。

その内、災害対策基本法では避難行動要支援者に対する個別避難計画を作成することを自治体の努力義務として位置づけています。

このことは、南海トラフ巨大地震による被害を最小化させるためにとりわけ重要な取り組みであり、県として最大限のサポートが求められるものと考えます。

そこで、お伺いいたします。
市町における個別避難計画の策定状況はどうか。進捗に差があるとすればその主な要因は何か、また計画策定の底上げに向け、県としてどのように取り組んでいくのか、ご所見をお示しください。

要配慮者への支援につきまして、私は昨年2月定例会の一般質問で視覚障がい者に対する公助の一環として、災害リスク情報を音声で伝える「耳で聴くハザードマップ」の導入について申し入れさせて頂きました。今回の当初予算案にしっかりと盛り込んで頂き、心より敬意を表したいと思います。

そこで、お伺いします。
「耳で聴くハザードマップ」は県が導入すればすべての市町で利用可能となるわけですが、導入後における市町や関係機関・団体との連携、何よりも当事者である視覚障がい者ご本人に認知され日常生活に実装されるところまで、丁寧に取り組みを進めて頂くことが肝要と考えますが、このことにつきましてご見解をお聞かせください。

〈答弁概要:中村知事〉
大規模災害発生時における避難行動要支援者の逃げ遅れを防ぐため、市町において個別避難計画の作成を進めておりまして、令和7年4月現在の作成率は全国平均が14%となっております。これに対し本県は28%と全国10位となっています。一方、市町別の作成率には大きな差が生じておりまして、高齢化に伴う要支援者の増加に加え、共働き世帯の増加に伴う支援者のなり手不足など、コミュニティの弱体化を始めとした地域が抱える様々な課題が主な要因であるととらえています。

これまで県では、令和3年度に県内6市町において個別避難計画作成のモデル事業を実施し、福祉専門職や民生委員、自主防災組織等と連携した計画作成の体制構築を支援するとともに、県市町で構成するワーキンググループで好事例の横展開を図ったほか、要支援者の避難支援への協力を呼び掛けるリーフレットを地域住民に配布するなど、計画の作成支援に取り組んできたところでございます。

今後は、作成率の低い市町を、県の防災福祉担当者が訪問して、市町職員と連携して課題を洗い出すとともに、助言を行うなど丁寧な伴走支援を行うほか、県総合防災訓練や津波避難訓練等において、市町に対し要支援者も対象とした避難訓練の実施を働きかけるなど、引き続き、誰一人取り残さないよう避難支援体制の充実、強化に努めてまいりたいと思います。

〈答弁概要:防災安全統括部長〉
県では、視覚障がいの方が、災害時の危険性を認識し、発災時に迅速な避難行動をとることができるよう、災害リスク情報の音声提供、災害情報のプッシュ通知や避難所への音声案内が可能となるスマホアプリ耳で聴くハザードマップの導入経費を当初予算案に計上しております。視覚障がいの方が的確な避難行動をとるためには、同アプリを市町や関係団体等と連携して効果的に周知するとともに、習熟機会を提供することが重要と認識しております。

具体的には、視覚障がいの方及びその支援者に対し、県政広報番組やSNS等を活用した情報発信をはじめ、障がい福祉サービスの窓口である市町や、視覚障がいの方の福祉の増進を担う愛媛県視覚障害者協会と緊密に連携した直接の情報提供に加え、防災士や自主防災組織にも情報共有し地域で呼びかけるなど、あらゆる手段を用いて幅広く周知を行い、アプリの浸透を図ることとしております。

また、アプリ機能の習熟につきましては、視覚障害者協会の会合で操作説明会を開催するほか、県や市町の防災福祉イベント等でアプリの体験会を実施するなど、災害発生時に確実に活用できるよう日常生活での定着に向け取り組むこととしており、今後、耳で聴くハザードマップの積極的な活用により防災情報のバリアフリー化を更に推進してまいりたいと考えております。

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