議会質問

皆さまの声を
県政に、
カタチに
2025年 9月定例会(9/16)

テーマ地域経済対策

中小企業の人材確保支援策について(2025年9月定例会)

最後に、中小企業の人材確保支援についてお伺いします。

近年、中小企業から“人材確保がますます困難になっている”との声をお聞きします。

ある経営者からは、求人活動に多大な時間とコストをかけているのに十分な成果が上がらず、負担だけが残るという状況に直面しており、これが今後も続けば新規採用を諦めざるをえない、といった経営の未来に対する深刻な危機感が語られました。

中小企業が抱える人材確保の問題は、根本的には少子高齢化による人口減少や歯止めのかからない若者の県外流出などに起因するものでもあり、その意味ではどうしても中長期的な視点での取り組みとならざるを得ません。

一方、経営者にとって大事なのは足元の経営状況であり、1年1年が勝負となります。従って、事業を維持していく上で計画的な人材の確保が不可欠であり、待ったなしの経営課題なのであります。

私は、愛媛県として、例えば採用活動費の助成など、中小企業の人材採用に関する何らかの負担軽減策の検討をはじめ、中小企業が求人を行う際に活用できる人材マッチング支援や研修制度の充実、若年層やUIターン希望者へのアプローチ強化などをより力強く進めるべきと考えます。

そこで、お伺いします。

県は、中小企業の人材確保にどのように取り組み、今後の支援策をどう進めていくのか、ご所見をお示しください。

以上で私の質問を終わります。ご清聴誠にありがとうございました。

〈答弁概要:中村知事〉

今年の県内民間シンクタンクの調査によりますと、県内企業が新卒学生への採用活動を実施した割合は51.9%となり、昨年から10ポイント低下していますこの要因は、一般論として、企業が転職市場の活性化を踏まえ経験者採用に注力するようになっているとも考えられますが、少子化の影響で県内の新卒者が減少する中、大都市圏の企業の採用活動が盛んで、学生側の超売り手市場となっていることから、認知度が不足している県内企業への応募者が減少していることなどが背景にあるものではないかと認識しています。

また、採用活動の長期化や大手求人サイトへの登録経費の増加など、採用に係る企業の負担も増している中、県では、中小企業の認知度向上も含め、当該負担の軽減策を実施しているところでございます。

具体的には、ジョブカフェ愛ワークにおいて、学生と県内企業のマッチング支援、SNSでの企業の魅力発信や、採用戦略セミナーを実施しています。

また、登録費用が生じない求人・移住総合情報サイトあのこの愛媛による情報発信や、ひめボス認証制度によって民間の働き方改革を推進していくことで、若者に選ばれる企業に成長するような後押しをするなどの事業に取り組んでいるとこころでございます。

さらに、若者に県内企業を知ってもらえる機会を創出するため、小中学生のえひめジョブチャレンジU-15、課題解決を盛り込んだ高校生のソーシャルチャレンジfor High Schoolに続きまして、今年度から大学生等を対象に、ワーキングホリデーやサークル活動等と、地域でのアクティビティや企業との交流をセットで体験し、愛媛で働き暮らす意識を深めるよう、えひめキャリアチャレンジfor Collegeを新たに展開しており、今後とも、あらゆる手段を講じながら、中小企業の人材確保を全力で支援してまいりたいと思います。

テーマtheme
時系列で見るarchive