「(略)公明党は先週29日、石破総理に対し、骨太の方針に関する提言を提出いたしました。
今朝はその概要についてご報告させて頂きます。
政府が6月中の取りまとめをめざす骨太の方針は、政権の重要政策や来年度予算編成の方向性を示すものです。
岡本政調会長は、党の提言で掲げた持続的な賃上げ・所得向上に向けて「本気で2020年代に最低賃金の全国平均1500円達成に挑戦したい」と強調。
最低賃金の水準が上がると、中間所得層を含めた国内の給与水準の底上げだけでなく、額面アップに対応した年金額の引き上げにもつながるとの考えを示しました。
また、労働者における「正規」「非正規」の概念をなくし、どのような雇用形態を選んでも正社員待遇が確保できるよう、同一労働同一賃金の徹底も提案しました。
さらに提言では、医療や介護、障がい福祉、保育、物流、建設などの分野で働くエッセンシャルワーカーの賃金を、全産業平均超をめざして抜本的に引き上げるよう主張。
特に、国が定めた基準で算定される公定価格で運営する医療・介護分野などについては、処遇改善や物価高に対応するため、本来の改定年ではない時に行う期中改定も含めた報酬改定の実施などを強く訴えました。
また、国や自治体が発注する「官公需」の価格転嫁を進め、中小企業が賃上げできる環境を整えることも要望いたしました。
コメの安定供給に関しては、「生産性向上とコスト低減をめざすコメの増産」の必要性に言及。
子育て支援の充実では、妊娠・出産にかかる標準的な費用の無償化を明記しました。
埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故を踏まえ、上下水道などインフラ老朽化対策の強化も盛り込むとともに、交通や物流など幅広い分野での活用が期待される自動運転技術について、実用化に向けた取り組みの加速を要請。医療や介護分野のDX化も訴えました。
財政に関しては、政策の実行に必要な財源を「見つける」のではなく「育てる」との観点から、国の金融資産を積極運用する日本版「ソブリン・ウェルス・ファンド(政府系ファンド)」の創設検討を提案しました。
以上、今回の提言では、豊かさや幸福を実感できる「成長型経済」の実現に向け、物価高を上回る持続的な賃上げ・所得向上を訴えますとともに、価格が高騰するコメの増産や医療・介護分野などの処遇改善・物価高への対応、財源確保の仕組み創設を提案させて頂きました。
石破首相から「反映できるよう努力する」との前向きな考えが示されましたが、今月中の政府の取りまとめがどのように進むのか、しっかりと注視してまいりたいと思います。
今週もどうぞ宜しくお願いいたします。」
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 09:15