10/6、本年のノーベル物理学賞に本県四国中央市出身の真鍋淑郎博士の受賞が決定しました。
本県ゆかりとして4人目のノーベル賞受賞となり、一県民として大変嬉しく、そして誇らしく感じるビッグ・ニュースでしたが、そうした県民の思いが込められた懸垂幕が、早速、県庁に掲げられました。
複雑な大気と気温の関係を定量化し、二酸化炭素の増加による地球温暖化を予想した功績が認められた今回の受賞ですが、
開業医の家に生まれ、当然のごとく医学を目指していた真鍋博士は実は手先が器用でなく、実験にたびたび失敗するなどして医師としての生き方を諦めたという“挫折”のエピソードがあるそうです。
このことは、2012年にⅰPS細胞でノーベル生理学・医学賞を受けた山中伸弥博士も同様です。
整形外科医を志していた山中博士は、他の医師に比べ技術的に劣ったため、指導医からずっと「ジャマナカ」と呼ばれていました。
結果的に整形外科医を諦め、研究の道に進むことになった山中博士ですが、今も講演のたびに、この経験を通しながら「人間万事塞翁が馬」という、人生を生きていく上で大事な視点を青年たちに強く訴えられています。
ノーベル賞を受賞したお二人に共通するものは、挫折に直面しても、好奇心を失わず、興味を貫き通すことで必ず道は開けるということだと思います。
90歳とは思えないような、若々しくてチャーミングな真鍋博士のインタビュー等を拝見していますと、事を成すのに年齢は関係ないという説得力に圧倒される思いがいたします。
本県出身の真鍋博士のますますのご活躍と、博士が切り開いた地球温暖化のメカニズムの解明をさらに進めながら、私も、本県出身かつ政治にかかわる一人といたしまして、脱炭素社会の実現に向けて、さらに歩みを加速できるよう全力で取り組んでまいりたいと思います。
- 投稿者
- 木村誉
- 投稿時刻
- 18:07