議会質問

皆さまの声を
県政に、
カタチに

テーマその他

県民との今後のコミュニケーションのあり方について

県民との今後のコミュニケーションのあり方について - 質問 -

(拍手)皆様、おはようございます。公明党の木村誉でございます。

質問戦もいよいよ最終日となりました。当初の予定が変更となり、今期3度目の登壇機会を賜りました。関係各位に対しまして、まずもって感謝を申し上げたいと思います。

さて、12%、6%ないし41%、この数字は、今から行う質問の当事者の割合です。いずれも少数意見であり、多数の方々にとっては余り切実なテーマではないかもしれません。しかし、少数であってもそこに光が当たり、また、思いを寄せながら、ともに支え合う愛媛を目指したい、チーム愛媛の一員としてしっかりとその責務を果たしてまいりたい、そんな決意で質問に入らせていただきます。

最初に、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の活用についてお伺いをいたします。

私は、県議会有志の皆様とともに、昨年11月、佐賀県武雄市へ視察に伺いました。目的は、全国初となる市政ホームページのフェイスブック移行化に伴う効果の検証でありました。

市役所に到着し、庁舎に足を踏み入れた途端、各部署の案内表示が目に飛び込んできました。驚きました。営業部、こども部、また、佐賀のがばいばあちゃん課、いのしし課、果ては九州物語係、楽しい食卓係などなど、ここは本当に市役所かとの錯覚に陥りました。

こうした一連のアイデアの主は、現在2期目、42歳の樋渡啓祐市長その人であります。樋渡市長は、そもそもホームページは古い、どれくらい古いかというと石器時代ぐらい古いと言い切ります。その理由として、更新が遅く、双方向性も共有性もないことを挙げられ、フェイスブックではそれらをクリアすることができるとしています。

私も、昨年夏、フェイスブックデビューしましたが、実名制によるリアルで緩やかな人間関係が想像を超えるスピードかつ意外性を伴って広がり、情報の共有や共感が深まる、そんなフェイスブックの魅力と可能性を実感しています。

樋渡市長によると、昨年8月に行われた武雄市ホームページのフェイスブックへの移行は、どうすれば市民と行政のコミュニケーションがより深められるか、紙媒体初め、ブログやツイッターなど、試行錯誤の上にたどり着いた結論とのことで、当初の目標からすれば100%どころか1000%くらいの成功と、移行化を評価しています。

視察の席上、私は、市民の評価はどうか、最大の効果は何かと質問、担当者の回答は、市民との距離がより身近に感じられるようになり、何よりも職員の意識と行動が変わったことが最大の効果だと思うというものでした。私には、そう語る職員の笑顔が自信に満ちているように思え、一人一人の内側からにじみ出たものが職場の活気や雰囲気に投影されているなと感じました。

武雄市ホームページへのアクセス数は、フェイスブック移行前の1カ月平均が約5万人であったのに対し、移行後は約330万人と66倍に増加、私はこれについて、アクセス数の飛躍的な拡大が市民とのコミュニケーションの質を変え、その距離を縮め、結果として職員の意識と行動を変化させたというふうに理解しています。

振り返りますと、私は民間時代、県政とほとんど接点がありませんでしたし、恥ずかしながら関心もそれほど高くはありませんでしたが、だからこそ逆に県政の見える化の必要性を強く感じています。見えることによる気づきが県政への関心となり、関心は意見を生み、生じた多様な意見は解決の次元を引き上げる。それにより引き上げられた行政サービスの質は、県民満足をより高める。こうした見える化による正のスパイラルを回しながら、県政は県民とウイン・ウインの関係を目指すべきと思うのですが、まさに武雄市ホームページのフェイスブック移行は、その意欲と示唆に富む好事例だと思うのであります。

また、武雄市から世界に目を転じますと、昨年、チュニジアやエジプトなど、中東において次々と独裁政権に終止符が打たれました。今までなし得なかったことが短時日のうちになし遂げられていく様子が全世界に連日報道されたことはいまだ記憶に新しく、これらはフェイスブック革命と呼ばれ、一連の最大の立役者はフェイスブックなどのSNSであったとも言われています。

一方、先月には、アメリカのフェイスブック社が米証券取引委員会に上場申請したとの報道が大々的に取り上げられました。株式時価総額は750から1,000億ドル程度と見込まれ、その規模はマクドナルドや日本のNTTドコモに匹敵すると言われています。昨年末現在、フェイスブックの利用者は8億4,500万人に達したそうですが、これは全世界の人口約70億人の12%、実に10人に1人以上の割合であり、それがサービス開始からわずか7年の間の出来事であることに驚きを禁じ得ません。

こうした潮流が指し示す本質は何か。もはや権力による情報統制は不可能であり、情報公開という上から目線も通用しないユビキタスな情報拡散の時代に入ったということではないか。つまり、SNSは今、世界を不可逆の方向に大きく変えようとしているのではないかと私は思うのであります。そうであれば、県政にとってSNSは極めて重要な戦略ツールであるとの認識が不可欠となってまいります。

言うまでもなく、県政の使命は、県民の生命と財産を守ることにあり、本県が行う行政サービスは地域と県民の暮らしに安心と満足をもたらすものでなくてはなりません。私は、その重要なかぎを握るのがコミュニケーション戦略であり、それには絶えざる検証と惜しみない手法の研究開発が求められるというふうに思うわけでございます。

そこでお伺いいたします。

フェイスブックを初めとするSNSを活用したコミュニケーションが急速に広がる時代に直面する中で、より県民との間に信頼ときずなを広げる今後のコミュニケーションのあり方について、県はどう考え、どのように取り組んでいかれるのか、武雄市の事例に見られるSNSの活用の可能性を含めて御所見をお聞かせください。

県民との今後のコミュニケーションのあり方について - 答弁 -

答弁:中村時広知事

木村議員に、まず県民とのコミュニケーションのあり方についてお答えをさせていただきたいと思います。

県政運営に当たりましては、県民主体、行政参画の基本姿勢のもと、県民の皆さんの理解や信頼を得ながら進めることが必要不可欠であり、そのためには県の施策や取り組みを迅速かつわかりやすく提供するとともに、それらに対する意見・提言を把握して県政へ反映させていくなど、双方向の対応が重要であると考えています。

このため、情報発信については、広報紙や広報番組など各種媒体での発信に加え、利用者が急増しているインターネットについても、民間サービスを活用したインターネット放送局やブログの開設等に取り組み、情報提供の幅の拡大に努めてきたところでございます。

そんな中、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の一つであるフェイスブックの活用は、個別項目をタイムリーに発信する手段として、情報伝達やコミュニケーションの面で有意義であると認識しております。かつ、例えば匿名による悪意ある、あるいは特定の政治意図を持った書き込みで炎上していた掲示板などの問題点を牽制できる、そういう効能も持っていると思っております。こうしたことから、今年度から事業内容等に応じて一部機関で導入を開始しておりまして、引き続きセキュリティーなどのリスク管理に関する検討を行いながら、活用分野の拡大を検討していきたいと考えています。

しかしながら、議員お話の県ホームページのフェイスブックへの移行については、本県が目指すだれもが利用しやすいホームページのあり方としては、障害を持つ方への対応や画面の見やすさといった面において、まだまだ解決すべき課題も多いと感じております。

また、住民に最も身近な基礎的な自治体の役割、そして住民から見た距離感と、広域行政、市町村間連絡事務をつかさどる県の役割と住民の皆さんからの距離感、そこには、私も市長を経験していましたので、おのずから違いがどうしてもあるというのは否定できないと思います。そういったことから、市の取り組みというものがイコール県というのも、スライドは難しいと思うんですけども、武雄市の実績等は参考にさせていただきたいというふうに思っております。

なお、武雄市の樋渡市長は市長時代からよく議論した仲でありまして、実は一昨年の知事選挙のときにも、樋渡市長、わざわざ松山までお越しいただきまして、半日間、一緒に私の車に乗っていただいた関係でもございます。

今後とも新たな技術を活用した情報手段の導入も検討しながら発信力の強化を図るとともに、知事とみんなの愛顔でトークや提言制度などのさまざまな手法を連動させてコミュニケーションを深め、県民の皆さんとともに「愛顔あふれる愛媛県」の実現に向けて着実な歩みを進めてまいりたいと思います。