議会質問

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2010年 12月定例会(12/14)

テーマ地域経済対策

知事の掲げる政策について(2010年12月定例会)

知事の掲げる政策について - 質問 -

(拍手)皆様、おはようございます。

公明党・新政クラブの木村誉でございます。

今回、お許しを得て、2月議会以来の登壇機会を賜りました。まことにありがとうございます。

最初に、去る8月、公明党愛媛県本部幹事長の大任を拝しましたことを皆様に御報告いたしますとともに、若輩ゆえ御心配をおかけすることも多いかと存じますが、怠らず精進してまいる所存でございますので、各位におかれましては、より一層の御指導、御鞭撻を賜りますよう心よりお願いを申し上げ、早速会派を代表して質問をさせていただきます。(発言する者あり)頑張ります。(笑声)

まず初めに、県民党を掲げ、県民の皆様から圧倒的な支持を得て新しい知事に就任されました中村知事に、心から祝福を申し上げます。本当におめでとうございます。

そして、政策協定を結び、県本部推薦をさせていただきました私たち公明党といたしまして、衷心より御期待を申し上げたいと思います。

さて、今、我が国は、政治は混迷、経済は低迷、先行きは不透明という大変厳しい局面にあり、多くの国民にとって、なかなか希望が見出せない閉塞状況が続いています。

人間は、心が閉塞すると表情を失います。その原理は社会も同様ではないでしょうか。我がまち、我が地域、我が愛媛県に今何より求められるものは、そこに笑顔が生まれるようなビジョンであると私は思うのであります。

中村知事は、選挙公約で、「みんなでつくろう、愛顔あふれる愛媛県」というビジョンを掲げられました。大賛成であります。がゆえに、県民の皆様にどのようにして笑顔をもたらせようと考えておられるのか、公約の中から2点お伺いしたいと思います。

まず、地方の時代に対する挑戦というチャプターで、組織を進化させる方針を示しておられます。「何故できないか」から「どうすればできるか」へ、また、「やってあげてる」から「一緒にやる」へ、といった職員の意識改革、前向きな仕事や姿勢を評価するプラス考課制度の拡充などの評価基準の見直し、さらに、政策立案機能の強化につながる組織改編、事務事業評価の再徹底による行財政改革、そのほか地方分権の実現、基礎自治体重視など、これらが実現すれば、文字どおり本県政はイノベーションされ、間違いなく県民の皆様に笑顔をもたらすに違いありません。

しかし、改革には、当然ながら反発と抵抗がつきものであります。その実現に当たっては、手腕発揮の以前に、相当の決意と覚悟が知事には求められると思います。 そこで、お伺いいたします。

知事は、地方の時代を受けて立つとの思いで掲げられた県庁の組織としての進化をいつまでにどのような優先順位で取り組もうとされているのか、その御決意とともに御所見をお示しください。

次に、政策課題への挑戦というチャプターでは、「雇用、経済に愛顔を」、「観光に愛顔を」と題して、本県経済成長プランの幾つかが示されています。

例えば、一次産業のブランド力を総合的に高めて六次産業化を目指し、みずからそのトップセールスを行うこと。東京、大阪事務所の抜本強化や県関連企業とのネットワーク等で、地域特性を生かした戦略的な企業誘致に取り組むこと。今月から第2部の放映が始まった「坂の上の雲」のドラマ効果を県内全体につなげ、魅力的な観光ルート化を図ることなどですが、私が強く共感させられるのは、いずれも、客はだれかというターゲットと強みは何かというロジックをきちんと押さえられている点であります。知事の元商社マンとしてのビジネスセンスをいい意味で思う存分県政に吹き込んでいただき、県民所得の向上と本県税財政の改善をぜひ実現していただきたいと念願いたします。

従来の概念と領域を超える新しい福祉の実現を掲げる公明党といたしましても、その裏づけとなる財源確保には新たな経済成長と発展が不可欠であることを表裏と認識し、ともにその推進に尽力してまいる所存でございます。

そこで、お伺いいたします。

知事は、本県経済の成長と発展に関して、中長期にわたってどのようなゴールイメージを描き、47の都道府県にあってどのようなポジションをかち取ろうとされているのか、その熱い思いをお聞かせいただきたいと思います。

知事の掲げる政策について - 答弁 -

答弁:中村時広知事

木村議員に私の方から、まず、県庁の組織としての進化をいつまでにどのような優先順位で取り組もうとしているのかについてお答えをさせていただきたいと思います。

私が公約として県民の皆さんにお約束した「愛顔あふれる故郷づくり」を実現していくためには、その推進役となる県庁組織について、加戸前知事が進めた改革を継承、発展させ、前向きな職員の育成と活気ある行政組織の構築を図る必要があるものと考えております。

このため、まず、職員の皆さんに対しては、知事就任早々に、あいさつの励行、5つの意識改革を基本に、仲間意識を持って、あらゆる困難に果敢に挑戦するという前向きな気持ちを共有していただくよう呼びかけたところでございます。

今後は、その指標をさらに徹底するとともに、人材育成や一体行政の観点から、市町との人事交流を23年度から拡大してまいりたいと思っております。

さらに、意欲と能力のある職員を登用するための管理職任用試験の導入やプラス考課制度の拡充についても、具体的な検討を進めてまいりたいと思います。

組織、体制に関しては、まず、行財政改革や地方分権を進めるための新しい推進体制を早急に立ち上げて取り組んでいくとともに、加戸前知事が行った県庁組織の改革状況を十分に踏まえまして、23年度以降の組織のあり方、特に、メニュー選択型行政から政策立案型行政への転換に向けた機能強化について検討を進めていきたいと考えております。

私は、県民の皆さんと一緒になって、知恵と工夫で未来を切り開いていくことができるような県庁に改革することが、組織としての進化であると考えております。松山市長時代にも、就任当初の状況を打開して明るい活気ある組織づくりを進めてきたところでありますが、県庁においても、職員と意識を共有しながら、そのような改革に全力で取り組んでまいりたいと思います。

次に、本県経済の成長と発展について、中長期にわたってどのようなゴールイメージを描き、全国においてどのようなポジションをかち取ろうと考えているのかについてお答えをさせていただきます。

我が国経済は、バブル崩壊以降、株安や円高、国際間競争の激化などによる景気の低迷に加えまして、高齢化社会の到来や地球環境問題など、経済社会環境が大きく変革してきておりますが、このような状況の中で本県経済の成長、発展を図るためには、将来を見据えた産業の方向性をしっかりと示す必要があると認識しております。

このようなことから、農商工や産学官あるいは地域間や企業間連携など、多様なネットワークを構築しながら、従来の産業の枠にとらわれない大胆な産業施策を中長期的に講じながら、低位にある県民所得の向上を図るとともに、自然、文化、コミュニティなど地域の活動を充実させることで、県民一人一人が住んでいてよかったと思えるような、県外の方から住んでみたいと思われるような、愛顔あふれる愛媛の実現を目指していきたいと思います。

また、私は、今回の選挙を通じて、県内の実情を広く目にするとともに、厳しい経済情勢の中で試練に立ち向かう農林漁業者や商工業者の気概に触れたところでありまして、このエネルギーを最大限に生かし、本県の豊かな農林水産品や観光資源、すぐれた技術力等を愛媛の底力として県内外にアピールしながら、人、物、お金の流れを加速させたいと考えております。

このため、県では、本年3月に愛媛県経済成長戦略2010を策定し、地域経済の持続的発展を目指し、10年後の姿として、食料供給基地や低炭素革新技術、ファンで溢れる観光地えひめなどを掲げているところでございます。未来につながる戦略プログラムを着実に実践しながら、産業構造の変革に勝ち残れる強い経済基盤づくりを進めていきたいと思います。

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